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南極のペンギン図鑑と生態

2023 5/02
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南極のペンギンとは?

ジェンツーペンギン(撮影:ユーラシア旅行社)

地上をよちよち歩く姿で動物の中でも人気が高いペンギン。南極大陸にはコウテイペンギンとアデリーペンギンがコロニーを持ち、周辺の島々まで範囲を広げると複数種のペンギンが生息しています。生命に乏しい南極の旅においても、ペンギンのお出迎えは貴重なハイライトの一つです。

なぜペンギンは南極にしかいないのか?北極にいない理由は?

ガラパゴスペンギン(撮影:ユーラシア旅行社)

南極から発生する寒流はペンギンの好物であるオキアミや小魚などが豊富でこの流れに乗って南米やアフリカ南部、オセアニアの海岸線にペンギンのコロニーが点在しています。ペンギンが生息する最北端は、赤道直下のガラパゴス諸島。これより北はエサがあまりない暖流と生息に適さない気候の為、北半球にはペンギンは基本的に生息していません。南半球のみに分布しているのです。

南極のペンギンの種類

アデリーペンギン

抱卵するアデリーペンギン(撮影:ユーラシア旅行社)

体長約70cm。コウテイペンギンと並んで南極大陸で繁殖する2種の内の1種です。黒目の周りが羽毛によって白くなっており、愛嬌ある姿が人気です。日本ではJRのSUICAのペンギンのモデルとしてもお馴染みです。大陸沿岸や島に大きなコロニーを作り、小石を積み上げた巣で繁殖します。
ツアーでも比較的見学しやすいペンギンの一種です。

コウテイペンギン

コウテイペンギン

体長1メートルを越える地球最大のペンギンで純粋に南極大陸で繁殖する2種の内の1種です。繁殖時には、天敵がいる海岸線から約50-100km離れた内陸部の氷原に移動し、メスの産卵後にオスが60-70日間抱卵します。極寒の氷原でオスたちが体を寄せ合って寒さを凌ぐハドル行為は地球で最も過酷な育児としても知られています。
上述の通り内陸部にいる期間もあって、群れを一般ツアーでの見学するのはは困難です。

キングペンギン

雛に餌を与えるキングペンギン(撮影:ユーラシア旅行社)

体長約90cmでコウテイペンギンに次ぐ大きさのペンギン。南極沿岸の島から少し北側の小島にかけて分布しています。コウテイペンギンと同じく巣は作らずに子育てしますが、子育て期間が長い(普通数ヶ月のところ、1年近くに及ぶ)のが特徴です。日本の動物園でもよく見られる種類です。
ツアーでの観察は、巨大コロニーがあるサウスジョージア島が有名です。合計50000羽以上のキングペンギンで構成されるコロニーを見学する事ができます。

サウスジョージア島の巨大コロニー(撮影:ユーラシア旅行社)

ジェンツーペンギン

ジェンツーペンギン(撮影:ユーラシア旅行社)

コウテイ、キングの次に大きいペンギンで、体長は約80cm。目の上の白い模様が特徴的です。南極周辺の島々の海岸に近いところにコロニーがあり、抱卵の間でも長い間待たずに両親が交代交代で狩りに出かける事ができます。ペンギンの中では泳ぐ速度が最も早く狩りも得意です。
ツアーでは、一番出会いやすいペンギンの一つです。

巣作りの石を運ぶジェンツーペンギン(撮影:ユーラシア旅行社)

ヒゲペンギン

ヒゲペンギン(撮影:ユーラシア旅行社)

体長は約70cm。顔の下半分が白く、ひげのような線が目や頬の下を通っている事からこの名前がつけられました。南極周辺の島の海岸線にコロニーを作る事が多く、こちらもツアーで比較的見つけやすいペンギンの一つです。

イワトビペンギン

抱卵するイワトビペンギン(撮影:ユーラシア旅行社)

体長は約70cm。目の上に金色の冠羽があるのが特徴。また目が赤いので目立ちます。岩から岩へと飛ぶように移動する事からイワトビの名が付きました。

クレイシュ
ペンギンの雛がある程度育つと、交代交代で雛を守っていた両親が共に狩りに出掛ける時があります。その時にコロニーの雛たちは防衛上の理由もあって、雛同士が集まって天敵を避けるクレイシュを形成します。クレイシュとはフランス語で保育施設を意味し、その名の通り共働きの親が子をクレイシュに残していきます。単独ではトウゾクカモメなどの天敵に対して脆くても、集まる事で襲われる確率はかなり低くなるのです。

キングペンギンのクレイシュ(撮影:ユーラシア旅行社)

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