オーストラリアの固有種とは
オーストラリアは地理的に孤立しているため、生物は独自の進化を遂げることができ、多くの固有種が生まれました。そのため、オーストラリアの固有種(エンドミック種)は非常に多く、その割合は驚異的です。具体的な割合をみると、植物(ユーカリ・アカシアなど)が約85%、哺乳類(カンガルー・コアラなど)が約87%、両生類に至ってはなんと約94%が固有種です。このようにオーストラリアは、世界でも特異な動物たちが集まる場所として知られています。その生態系は他の大陸とは一線を画しており、ここでしか見られない動物たちがいっぱい!今回はオーストラリアの旅で出会った動物たちを、ちょっとした豆知識とともにご紹介します。
オーストリアで出会える動物11選
クオッカ
最初にご紹介するのは、世界一幸せな動物として知られるクオッカ。その愛らしい笑顔で多くの観光客を魅了しています。ロットネスト島でクオッカに会うことができ、その笑顔に心が和みます。
クオッカは「世界一幸せな動物」として知られています。その理由は、彼らの自然な口元が笑顔のように見えるためです。
ウォンバット
ウォンバットは、地面に穴を掘る名人です。丸っこい体型と短い足がとてもかわいらしく、その動きはまるで「ぬいぐるみが歩いている」ようです。彼らは夜行性で、夕方頃からのそのそと活動を始めます。
ウォンバットのうんちは四角い形!四角いことで散乱しにくく、縄張りを示すのに便利だからです。
カンガルー
言わずと知れたオーストラリアのシンボル、カンガルー。彼らの跳躍力は驚異的で、一跳びで最大9メートルも飛ぶことができます。彼らはオーストラリア全土で見られ、特に夕方には野生のカンガルーが活発になります。
カンガルーは後退ができないため、「前進し続ける」象徴として国の紋章に描かれています。
コアラ
コアラはその愛らしさで多くの人々の心を掴んでいます。彼らはユーカリの葉を主食とすることで、食物の獲得競争を避けています。ユーカリの葉は栄養価が低く、消化に時間がかかり、毒素も含まれているのです。そのためコアラはエネルギーを節約し、毒素を処理するために1日に18~22時間も寝る必要があります。これが彼らの生存戦略なのです。
コアラも有袋類で、お腹にはカンガルーと同じように育児嚢があります。
ポッサム
写真は人間の可愛らしい隣人、大きな目とふわふわの毛が特徴のポッサムです。なぜ人間の隣人かというとポッサムは都市部でもよく見かけることができ、夜になると庭の木々や電線を優雅に移動する姿を見かけたりします。たまに屋根裏に住み着いてしまうこともあるそうです。
ポッサムの尾は「プレヘンサイル・テール」と呼ばれ、サルのように物を掴むことができます。この尾のおかげで木の上の生活も快適に過ごせるのです。
ワラビー
小型版カンガルーのワラビーは、その小さな体と愛らしい姿が魅力です。オーストラリアの多くの自然公園では、ワラビーたちと触れ合うことができます。特にクイーンズランドやタスマニアの公園では、彼らの飛び跳ねる愉快な姿を楽しむことができます。
ワラビーとカンガルーの違いは、主に体のサイズと生息地です。ワラビーはカンガルーの小型種で、より小さく、より軽快に動きます。また、ワラビーは主に山岳地帯や森林地帯に生息し、カンガルーは主に広大な平原や草原に生息します。
タスマニアデビル
タスマニアデビルはその名に反して、見た目はとてもかわいらしいです。夜行性で、特に鳴き声が恐ろしいと言われますが、実際はとてもシャイな性格。タスマニアデビル保護センターでは、彼らの生態を間近で観察することができます。
タスマニアデビルの顎の力は驚異的で、体重の40倍もの力を発揮することができます。
エミュー
エミューはオーストラリアの国鳥で、カンガルーと並んで国章にも描かれています。彼らは飛ぶことはできませんが、時速50キロで走ることができます。
エミューは飛ぶことができない大型の鳥で、ダチョウに次いで世界で2番目に大きい鳥です。彼らの小さな翼は飛行には不適ですが、速く走るために進化しています。
なんと時速約50キロメートルで走ることができ、危険を避けたり、広い範囲を移動したりするのに役立ちます。
フェアリーペンギン
フェアリーペンギンは、リトルペンギンともいわれる世界最小のペンギンとして知られています。フィリップ島では、毎晩ペンギン・パレードが行われ、小さなペンギンたちが海から巣に戻る姿を間近で見ることができます。
豆知識: フェアリーペンギンは、巣に戻る際に自分の鳴き声で仲間を呼びます。そのため、夜の浜辺は彼らの声で賑やかです。
ディンゴ
ディンゴはオーストラリア固有の野生犬で、特にフレーザー島でよく見られます。彼らは非常に賢く、「自然界のスーパーハンター」としての優れた狩猟能力を持っています。しかし残念なことに、純血種はほとんどいないそうです。
ディンゴはオーストラリアに約4000年前にやってきたとされ、家畜犬の先祖に近い存在です。
クロコダイル
オーストラリアのクロコダイル、塩水クロコダイル(Saltwater Crocodile)は、まるで現代に生きる恐竜のようです。体長は最大7メートルにも達し、その姿はまさに自然の王者。北部の川や湿地帯で見かけることができます。
クロコダイルの咬む力は、地球上の生物の中で最も強力です。彼らの顎は牛の骨をも簡単に砕くことができます。
動物たちと出会える場所は?
タロンガ動物園(ニューサウスウェールズ州シドニー)
特徴:シドニー港を見下ろす美しいロケーションにあり、オーストラリア固有の動物を含む多くの動物が飼育されています。
おすすめポイント:コアラ、カンガルー、タスマニアデビルなどを間近で観察できるだけでなく、シドニーの美しい景色も楽しめます。
タスマニア島
特徴:タスマニアンデビル、ワラビー、プラティパスなど多様な動物が生息しています。
• おすすめポイント:クレイドルマウンテン・レイク・セントクレア国立公園やフレシネ国立公園など、自然豊かな場所での動物観察が楽しめます。
シドニー動物園(ニューサウスウェールズ州シドニー)
特徴:比較的新しい動物園で、最新の施設と広い敷地を持ちます。
• おすすめポイント:オーストラリア固有の動物だけでなく、アフリカの動物も見られ、インタラクティブな展示が充実しています。
フィリップ島(ビクトリア州)
特徴:フェアリーペンギン(リトルペンギン)のコロニーで有名です。
• おすすめポイント:有名な「ペンギンパレード」では海から帰ってくるペンギンの姿を観察できます。
フェザーデール動物園(ニューサウスウェールズ州シドニー近郊)
特徴:オーストラリアの野生動物に特化した動物園で、特にコアラやカンガルーに触れる体験が人気です。
• おすすめポイント:子供連れの家族にも最適で、カンガルーやウォンバットにエサをあげる体験ができます。
レイモンド島(ビクトリア州)
特徴:野生のコアラが多く生息する場所として知られています。
おすすめポイント:短いフェリー乗船で行けるこの島では、自然の中でコアラを観察できるコアラウォークが楽しめます。
ロットネスト島(西オーストラリア州パース近郊)
特徴:クオッカという小型の有袋類が生息しています。
• おすすめポイント:クオッカとのセルフィーが人気で、島全体がリゾート地としても楽しめます。
キュランダコアラガーデン(クイーンズランド州)
特徴:ケアンズ近郊にあり、コアラやカンガルーなどのオーストラリアの動物と触れ合えます。
• おすすめポイント:レインフォレスト周辺の美しい環境の中で、コアラを抱っこしたり、カンガルーにエサをあげたりする体験ができます。
ワイルドライフシドニー(ニューサウスウェールズ州シドニー)
特徴:ダーリングハーバーに位置し、オーストラリアの野生動物に特化した都市型動物園です。
おすすめポイント:コアラやカンガルーに近づけるだけでなく、カモノハシやタスマニアデビルなど、珍しい動物も見られます。都心にありながら、豊富な動物観察が楽しめます。