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肥沃な土地に恵まれた東欧の秘境~モルドバ共和国~

2022 3/07
目次

モルドバ共和国とは

旧オルヘイ村の景色(撮影:ユーラシア旅行社)

旧ソ連国のひとつで、ウクライナとルーマニアの間に位置し、日本の九州よりもやや小さい国土のモルドバ共和国。ドニエストル川の東岸地域は沿ドニエストル共和国としてモルドバ政権が及ばない独立状態にあります。モルドバの公用語はルーマニア語で、文化的にもルーマニアに似ています。肥沃な土地に恵まれており、ワインで有名な国です。

モルドバへの行き方は?

モルドバへの玄関口は首都キシナウ郊外にあるキシナウ国際空港です。日本から直行便は飛んでいないため、トルコのイスタンブールやルーマニアのブカレスト、ウクライナのキエフまたはロシアのモスクワから乗継ぎが必要です。(航空便の運行スケジュールにつきましては、各航空会社の公式サイトでご確認ください。)

モルドバのみどころ

モルドバの首都キシナウ

キシナウ大聖堂と勝利の門(撮影:ユーラシア旅行社)

ロシア語でキシニョフ、ルーマニア語でキシナウと読みます。市内は約565㎢でほとんどが平地です。キシナウの市内地図を見ると、街全体が碁盤の目状になっており、メインストリートは街の中心部を横切るシュテファン・チェル・マレ大通りです。緑豊かで白い石灰岩で作られた建物が沢山並んでいることから、「白い石の街」という愛称もあります。

勝利の門とキシナウ大聖堂

勝利の門(撮影:ユーラシア旅行社)

シュテファン・チェル・マレ大通りの広場に鎮座するキシナウ大聖堂。大聖堂に19世紀前半に建てられたモルドバ正教の府主教座で、キリスト降誕教会とも呼ばれます。外観はギリシア神殿のようなシンプルな造りですが、中に進むとフレスコ画が一面に広がります。大通りから大聖堂に入る前には勝利の門があり、当時のこの地域を治めていたロシアの、オスマントルコに対する勝利を記念して1840年に建てられました。もともとは「聖なる門」という呼称でしたが、ソ連時代に「勝利の門」と改名されました。

キシナウ大聖堂(撮影:ユーラシア旅行社)

シュテファン・チェル・マレ公園とシュテファン大公像

シュテファン・チェル・マレ公園(撮影:ユーラシア旅行社)

キシナウ大聖堂の斜め向かいにシュテファン・チェル・マレ公園は位置しています。キシナウという地名は、もともとルーマニア語で「新しい泉」という意味を持っており、公園の中心には噴水があります。公園の入口には、15世紀のモルドバ公国の大公で、オスマン帝国の侵略から国を守った英雄シュテファン大公像があります。

国会議事堂

モルドヴァの国会議事堂(撮影:ユーラシア旅行社)

シュテファン・チェル・マレ公園の隣には国会議事堂、反対側には大統領府と、このシュテファン・チェル・マレ大通りには主要な建物が並んでいます。国会議事堂も街並みと同じく綺麗な白色と茶色の建物で、周りの緑とのコントラストが素敵です。国会議事堂を見上げるとモルドバ国旗がはためいています。左から青、黄、赤と一見ルーマニア国旗とそっくりですが、中央の黄色部分にはモルドバの国章の鷲と牛が描かれています。国旗ひとつ取ってもモルドバとルーマニアの関係が深いことが分かります。

谷間の絶景の村、旧オルヘイの洞窟修道院

断崖に造られた旧オルヘイ修道院(撮影:ユーラシア旅行社)

首都キシナウから北東67㎞ほど、車で約1時間の場所に位置する旧オルヘイ村。一面に緑が広がる豊かな自然と共に中世時代に建てられた教会や遺跡が残っています。旧オルヘイといえば断崖絶壁の上に建つ洞窟修道院。10世紀頃から修道士が断崖絶壁に洞穴を掘り、祈りの場として使用していました。ソ連時代に閉鎖されましたが、近年再び修道士が戻り隠居生活をしながら祈りを捧げています。他では見ることができない大変貴重な修道院です。

旧オルヘイ修道院内部(撮影:ユーラシア旅行社)

モルドバ共和国とルーマニアのモルドバ地方

モルドバの西部はルーマニアと国境を接しており、ルーマニアでは東側のその地域をモルドバ地方と呼びます。中世に建国されたモルダヴィア公国の国土は、現在のモルドバ共和国とドナウ川支流のプルート川の西側に位置するルーマニア東部のモルドバ地方、ウクライナの一部までありましたが、長い歴史の中で割譲されていき、異なる国になりましたが、国名と地名が歴史を語り継いでいます。
そのため両国は文化的に共通することが多く、たくさんの葡萄畑があること、古くから多くのワイナリーがありワイン作りが盛んであることも二か国の共通点です。また、ルーマニアのモルドバ地方にある世界文化遺産に登録されている、15世紀から16世紀にかけて建てられた5つのルーマニア正教会群(ヴォロネツ修道院、フモール修道院、アルボーレ修道院、モルドヴィッツア修道院、スチェヴィッツァ修道院)は聖書の物語が教会内部のフレスコ画に描かれており、どの教会も見ごたえがありますので、に数に余裕があれば国境をこえて、教会群を見に行くのもおススメです。

世界最古のモルドバワイン

ルーマニアとモルドバのワイン造りの歴史は古く、ルーマニアのワインは約4,000年前から作られており、モルドバワインの歴史は驚くことに約7,000年も遡ります。どちらも肥沃な国土の土地を有し、冬は十分な積雪量、夏の間は晴天が続くというワイン造りに理想的な条件が整っています。フランスのシャンパーニュ地方で造られるシャンパンの製法と似ていて、ここで作られるスパークリングワインの質は非常に高く、負けず劣らない味とも。味も良いうえにお値段もリーズナブルということもあり、ワインマニアからはとても人気があるワインなのです。
また、東京オリンピック・パラリンピック2020で長野県東御市がモルドバのホストタウンなのはご存じでしょうか?千曲川ワインバレーの中核都市として東御市にもワイナリーが増えつつあります。

ワイン好き必見!モルドバのワイナリー
数あるワイナリーの中でも必ず訪れたいのが《ミレスチ・ミーチ》。首都キシナウから南に約10㎞のところにあり、150万本以上のワインを貯蔵しているワイン貯蔵庫は世界最大としてギネスブックに記載されています。もともとは石切り場であった場所を利用した地下貯蔵庫は200kmにも渡り地下に延びています。そのため、見学ツアーは徒歩ではなく車で移動します。ぎっしりと並べられたワインを眺めながらのテイスティングに、中庭にあるワインの泉?!ワイン好きにはたまらない魅力満載のワイナリーなのです。

ワイン好きの理想?ワインの泉(撮影:ユーラシア旅行社)

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