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憧れの南イタリアゴールデンルート!アルベロベッロ、マテーラからアマルフィ、ホテルと共に巡る旅

2022 3/10
目次

南イタリアとは

アマルフィ海岸のポジターノ(撮影:ユーラシア旅行社)

「南イタリア」とは、はっきりとした定義はありませんが「イタリア南部6州」と「シチリア州(島)」を含めた地域をさすことがありますが、ときに「シチリア州(島)」は南イタリア地域とは別に単独で表されることがあります。これらの地域は、イタリア統一以前の歴史において中世以来のナポリ王国とシチリア王国の領域が由来。

南イタリアの魅力とは

地中海の中央に位置し、古くから交通の要衝として栄えた南イタリアには、今も歴史遺産が数多く残されています。世界有数の展示物を誇るナポリの考古学博物館やポンペイ遺跡は言うに及ばず、独特のとんがり屋根トゥルッリが有名なアルベロベッロ、石灰岩板の洞窟住居サッシが並ぶマテーラは、いずれも他に例をみない独特の景観である一方、その歴史的な価値が認められ、世界遺産にも登録されています。
また、南イタリアには、紺碧の海と石灰質の土地が産み出した数々の絶景が広がります。緑豊かな急峻な崖に、寄り添うように広がる街が美しいアマルフィ海岸や、太陽光が神秘的な世界を創りだす青の洞窟はあまりにも有名です。旅行者を魅了するのは絶景ばかりではありません。温暖な気候に恵まれ、様々な食材が集まる南イタリアは、古くから各地にマンマ(おふくろ)手作りの伝統的料理が大切に育まれており、その素朴な味わいもこの地を訪れる魅力のひとつです。

アルベロベッロ、マテーラ、アマルフィをめぐるお勧めのルート

東よりのアルベロベッロやマテーラへはバーリ空港が、西よりのアマルフィ海岸へはナポリ空港が、それぞれ最寄りの空の玄関口となります。また、公共交通機関の便が決して良いとはいえない南イタリアにおいて、アルベロベッロ、マテーラ、アマルフィ海岸を効率よく結ぶには一筆書きに車での移動が最適となります。

そのため、バーリ→アルベロベッロ→マテーラ→アマルフィ海岸→ナポリというまわり方か、もしくは逆回りに、車で結ぶルートがお勧めです。お土産は重くなるので旅の最後にまとめて購入したい、というご希望があれば、東のバーリからスタート、最後に大都市のナポリ滞在を加えるのが良いでしょう。


各都市での滞在ですが、アルベロベッロとマテーラは、町自体がそれほど広くなく、両都市間も車で1時間15分ほどと近い為、バーリ到着日を除いて一泊ずつでも十分な時間が確保できます。
一方、アマルフィ海岸の街々をゆったり訪問したいのであれば、同海岸のいずれかの街に最低2泊はしたいところ。ホテル数が限られるうえに観光客が突出して多いため、今回のルートの中では最も滞在費が高く悩ましいところですが、お金にはかえがたい印象深い旅になるでしょう。

まるでおとぎ話の世界♪とんがり屋根が並ぶアルベロベッロ

ドワーフが棲んでいる?アルベロベッロってこんな町

アルベロベッロ(撮影:ユーラシア旅行社)

ブーツに例えられるイタリア半島のかかとの付け根辺りに位置するのが、おとぎの国から飛び出てきたかのような可愛らしい街アルベロベッロ。白く輝くとんがり屋根のトゥルッリ約1,500軒が広がる景観は、世界遺産に登録されています。
トゥルッリ屋根のハートや十字架のマークから、街角のオシャレなオブジェに至るまで、街には可愛いポイントが散りばめられています。また、坂道に連なるトゥルッリの迷路には雑貨屋さんやお土産屋さん、レストランなどが多くあり、散策するだけでも十分楽しめます。小さな街なので、半日ほどもあれば主要な見どころはまわることができますが、それだけの滞在で終わらせるのはもったいないと思う方には、トゥルッリを改装したホテルに泊まって、じっくりと街の雰囲気を味わってみることをお勧めします。

撮影:ユーラシア旅行社

トゥルッリとは

トゥルッリ(撮影:ユーラシア旅行社)

独特のとんがり屋根の家「トゥルッリ」の由来は、取り壊しやすい建築(特に屋根)を利用することで税査察前に建物を壊し、査察が終わったらすぐ直すことで課税を逃れていたことに起源を持つと言われています。そのようなエピソードもなんとなくこの街のメルヘンな雰囲気にしっくりきます。
現在のトゥルッリは土産物屋やレストランなどに転用されるものがある一方、住居として今も利用されているものもあります。家々の構造は、漆喰を塗った真っ白な壁にグレーの石積みのとんがり屋根をかぶせたユニークなもので、内部はドアを開けると直接部屋になっており、廊下などはありません。見た目のかわいらしさだけではなく、暑い夏には涼を、寒い冬には暖をうむ、実用的な構造にもなっています。

アルベロベッロで絶対に泊まりたいトゥルッリホテル「Le Alcove Luxury Resort nei Trulli」

室内(イメージ)
室内(イメージ)

アルベロベッロ駅から徒歩5分、街の中心、ポポロ広場のすぐ近くにある女性に人気のホテルです。トゥルッリを改装したホテルの中では最もラグジュアリーなホテルで、デザインの異なる6つのロマンチックな客室からなります。他のトゥルッリタイプのホテルだと宿泊家屋とレセプションが別棟にあり、レセプションは夜に閉まるのが一般的であるのに対して、当ホテルはレセプションが同じ棟にあり、24時間対応しています。
トゥルッリ特有のむき出しの石の壁と円錐形の天井からなる客室には、ジャグジー付きの専用バス、ロクシタンのアメニティ、無料のWi-Fiなど最新の設備が備わっています。スタッフの対応レベルもラグジュアリーの名にふさわしく、おとぎの国とモダンが同居する同ホテルでの滞在は、最高の休日になるでしょう。

ホテル敷地内

廃墟から復活した世界遺産の町 マテーラ

マテーラってこんな町

マテーラ(撮影:ユーラシア旅行社)

マテーラは、南イタリアの中央部に位置する、洞窟住居「サッシ」で有名な世界遺産の町です。町の西側が新市街、東側がサッシのある旧市街となっています。石灰岩の渓谷を掘りぬいて造られたサッシ群の独特な景観は、圧巻の一言。
マテーラには独特の雰囲気があり、町歩きをしているだけでも楽しいのですが、見どころは何といっても、当時の生活の様子がうかがえる洞窟住居や教会です。また、町一番の高台であるドゥオモからは街並み全体が見渡せ、絶景スポットとして多くの人々が訪れます。
坂道や階段が多いサッシの散策の後には、名物のマテーラパンをはじめ郷土料理に舌鼓をうち、エネルギーをチャージするのもよいでしょう。他の観光地と比べてお手頃なレストランが多いのもマテーラの特徴です。

マテーラの小路(撮影:ユーラシア旅行社)

サッシとは

マテーラのサッシ地区(撮影:ユーラシア旅行社)

マテーラのあるグラヴィーナ渓谷周辺の地質は石灰岩質です。石灰岩は風雨の浸食によって自然に穴が形成されやすいのですが、さらに手を加えられ住居として利用されるようになったのがサッシの始まりです。
洞窟住居サッシは古代より始まったともいわれ、様々な民族の支配を経ながらもずっと人が住み続けていました。しかし、電気も通らず下水設備もないゆえの衛生状態の悪さから病気が蔓延、1950年頃、政府による立ち退き政策がはじまり、サッシの住民は新市街へと強制移住させられます。マテーラは無人の廃墟と化します。
その後、1993年にユネスコの世界遺産に登録されたことを機に、居住者を呼び戻すための政策が打ち出され、マテーラは復活していきます。洞窟を居住空間として維持するにはかなりお金がかかるため、洞窟を利用するのはホテルや土産屋などの観光業関係者が多いですが、居住者も徐々に増えてきて今に至っています。

マテーラで絶対に泊まりたい洞窟ホテル「La Casa Di Lucio Hotel Relais Sextrantio Le Grotte della Civita」

ホテル入り口

オレンジ色の街灯に照らされた夜のマテーラの町並みは、日中とはまるで異なる雰囲気をつくりだします。せっかくですので、洞窟住居を改装して作られたホテルに宿泊し、幻想的な夜を迎えるのも楽しみのひとつです。
そこでお勧めなのが、17世紀にさかのぼる歴史を持つ洞窟建物を利用した優雅なホテル、La Casa Di Lucio Hotel Relaisです。同ホテルは、サッシ地区のサン・ピエトロ・カヴェオーソ広場そばにあり、マテーラの中心からも徒歩圏と、観光には絶好のロケーションです。また、設備の整った全7室の客室は、伝統的なスタイルとモダンなデザインが融合した、非日常的で洗練された空間が演出されています。併設されたレストランで滋養のある伝統料理の夕食を楽しめば、心も身体もリフレッシュされ、ゆったりとした寛ぎの滞在となることでしょう。

ホテル併設レストラン
客室(一例)

アマルフィ海岸

アマルフィ海岸ってこんなところ

アマルフィ海岸(撮影:ユーラシア旅行社)

ナポリ湾南部のソレントからサレルノまでの、世界で最も美しい海岸のひとつと称される海岸のことです。日本でも同名を冠した映画で一躍有名になりました。複雑に入り組んだ海と陸地がおりなす海岸線は、半島の山々が急峻な崖となり紺碧の海へと落ち込む、ドラマチックな景観を生み出しています。
海岸の中心となるアマルフィやラヴッロには、中世初期から人々が定住を始め、やがて海洋共和国として栄え、秀逸な建築物や芸術作品がつくりだされました。その後、北部の都市が台頭し歴史の表舞台から姿を消しますが、そのおかげで近代化の波に飲まれる事なく、世界遺産に登録される美しい街並みが今日まで残されています。
太陽光が眩しく輝く夏になると、この地はバカンス客やハネムーナーであふれ、世界有数のリゾートへと早変わりします。

アマルフィ(撮影:ユーラシア旅行社)

アマルフィ海岸沿いの街々

ポジターノ (撮影:ユーラシア旅行社)

海岸沿いの街から街への移動には、船や路線バスを利用するのが一般的です。汀線に沿うように続く急カーブや急勾配の続く道を走ると、レモン畑が断崖絶壁にはりつくように広がる光景に出会います。香り高いレモンはこの地を代表する産物です。
アマルフィ海岸には、ビザンチンやイスラムなどの様式が複雑に混ざり合い、異国情緒が漂うアマルフィをはじめ、優雅さが漂い、海の絶景が多くの芸術家を魅了してきたラヴェッロ、カンツォーネで有名なソレントといった珠玉の街々が点在しています。幻想的な「青の洞窟」があるカプリ島へも船で1時間ほどです。
そして、アマルフィの西側に位置し、エメラルドの海からカラフルな家々が段丘崖に連なるポジターノもこのエリアを代表する街のひとつ。その隠れ家的な雰囲気は世界中のセレブを魅了し、世界屈指のリゾート地となっています。

アマルフィ海岸で絶対に泊まりたい絶景ホテル「Villa Treville」(ポジターノ)

ラグジュアリーな空間で、夢のようなひとときを過ごしてみたい方にお勧めなのが、ポジターノの澄んだ海を見下ろす崖の上のラグジュアリーホテル、Villa Trevilleです。同ホテルはイタリアの著名オペラ演出家であるフランコ・ゼフィレッリのかつての別荘を改装したもので、20世紀はじめにロシアの作家が所有して以来、歌手、ミュージシャン、画家など多くの著名文化人が訪れており、由緒正しいポジターノの歴史を有します。
ティレニア海を臨む客室は異なるデザインの15室のスイートからなり、各客室にはバルコニー、シーティングエリアが備わります。館内には、装飾に有名な地元産の陶器が用いられるなど、華やかで洗練された空間が広がります。
また、プライベートビーチ・バー・サロンでの飲み物や軽食から、客室内ミニバーの酒類に至るまで、夕食時を除く飲食の殆どは無料で供されます。心地よいホスピタリティーとあわせ、ここにはすべてのものがそろっており、非日常的な空間でありながら、自宅のような居心地のよさを感じます。

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