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「世界の半分」と謳われた壮麗なるペルシャの都イスファハン(イラン)

2022 5/16
目次

イスファハンとは

イスファハンのイマーム広場(撮影:ユーラシア旅行社)

イランのエスファハーン州の州都で、テヘランの南約340kmに位置します。日本語では慣用的に「イスファハン」「イスファーン」と表記されることが多いです。古くから政治・文化・交通の拠点であり、16世紀末にサファヴィー朝の首都に定められ、発展しました。当時の繁栄は「エスファーンは世界の半分」と称賛され、この街を訪れたヨーロッパ商人も繁栄の記録を残しています。イラン人にとってエスファーンは歴史的・文化的に重要な町であり、町の美しさは「イランの真珠」と例えられているのです。世界的なペルシャ建築、イスラム建築の粋をお楽しみください。

イスファハンの行き方、アクセス

イランの首都でゲートウェイとなるテヘランから南方に約340km、イラン中央部に位置しています。また、コロナ前には、イスタンブールやドバイからテヘランを経由しないイスファハン行きの便もあり、便利でした。
テヘランからはバスや電車もありますが、国内線を利用するのがお勧めです。

イスファハンのおすすめ観光7選

イマーム広場

イスファハンのイマーム広場(撮影:ユーラシア旅行社)

思わず息を呑まずにはいられない、イスファハンを代表する名所イマーム広場。サファビー朝のアッバース1世が計画した東西160m、南北512mの広場で、1979年の革命までは「王の広場」と呼ばれていました。政治・経済・信仰のすべてが集約され、ペルシャ発祥のポロの試合も行われていたそうです。1979年に世界遺産に登録されました。周囲にはモスクや宮殿が並び、広場の空間をさらに高みへと昇華させています。

イマームモスク

イマームモスク(撮影:ユーラシア旅行社)

イマーム広場に面しているイスファハンのランドマーク。サファビー朝のアッバース1世の命により、28年の歳月をかけて造られました。左右対称のようで非対称なのは、完璧なものは神にしか造れないという考えから。メインドームは2重構造で、手を叩いただけでドーム全体に響き渡るほど音響効果が非常に良いです。かつては説教が行われた際、どこにいても聞くことが出来たとか。当時のペルシャ建築の技術が集約されたモスクです。

金曜日のモスク

金曜日のモスク(撮影:ユーラシア旅行社)

現存するイランで最古のモスクであり「イスファハンのマスジェデ・ジェーメ」の名称で2012年に世界遺産に登録されました。マスジェデ・ジャーメとはペルシャ語で「金曜モスク」という意味で、一般的にその年で最も格式の高いモスクを指します。もともとゾロアスター教の拝火神殿があった場所に8世紀にモスクを建立。現存するモスクの基礎ができたのは10世紀のことでした。

四十柱宮殿

四十柱宮殿(撮影:ユーラシア旅行社)

アッバース2世により建設された宮殿です。「40」は神の数字と考えられることから、20本の柱と池に映る20本の計40本から名付けられました。二重天井はイラン最古で、等間隔に配置された小さな窓は通気性の役割の他に、白アリを退治する鳩の出入りを可能にするためという説も。宮殿内部にはペルシアの栄華や戦争など6枚の歴史画があります。

アリカプ宮殿

アリカプ宮殿(撮影:ユーラシア旅行社)

アッバース1世の時代に建造され、アッバース2世の時代にバルコニーと3階から上階が作られました。18本の木柱が支えるテラスからはイマーム広場がよく見えますが、かつては砂地の広場で王族たちはポロの試合を観戦していました。6階には鉢や壺の形にくり抜かれた壁面の音楽の間があり、演奏会が行われていました。

シャイフ・ロトフォラー・モスク

シャイフ・ロトフォラー・モスク(撮影:ユーラシア旅行社)

アッバース1世が自分の家族のために造った王族専用のモスクです。レバノンの聖職者シャイフ・ロトフォラーを迎えるためでもありました。アリカプ宮殿とは地下道で結ばれています。1601年から17年かけて完成し、ほぼ400年間修復の手が入っていません。内部のアラベスクは、思わず見入ってしまう程精巧に施されています。

イスファハンは、夜景もおすすめ

夜のイマーム広場(撮影:ユーラシア旅行社)

イスファハンは、夜のライトアップも実施しており、特にイマーム広場は絶景です!

イスファハン観光の注意点

高原地帯のため冬でも比較的温暖で0℃以下になることは殆どありません。夏場は暑くなりますが、真夏の数週間30℃以上を記録する時でも、湿度が20%以下の為、体感温度はそれほど高くなく、日本の同時期に比べてもはるかに過ごしやすく感じます。朝晩は比較的涼しく感じます。
イランでは女性は夫以外の男性の前で髪の毛、身体のラインを隠すのが原則で、ホテルの自室以外のすべての場所で厳守しなければなりません。髪が隠れる大きさのスカーフ、お尻が十分に隠れる長さで、身体のラインが出ないようなゆったりした透けない布地のコートや上着を着て頂くのが理想です。
男性には、厳しい服装規制はありませんが、短パンやランニングに関しましては宗教的なタブーに触れますのでお控え下さい。

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