ホッロークーとは
スロヴァキア国境にも近いハンガリー北部、首都ブダペストから北東に約100km進んだ場所に位置するホッロークー。モンゴルやオスマン帝国に対する備えとして築かれた城の元で14世紀頃に村が誕生し、外敵の脅威が去った17世紀に現在まで至る町並みが誕生しました。住人はモンゴル人の来襲に際して、主にコーカサス方面からこの地に逃れてきたトルコ系のパローツ人。そのパローツ人の伝統的な建築の古民家に歴史を感じさせる農具や装飾が彩を添え、まるで数百年前から時が止まったままかのような風景が見られます。1987年には周囲とともに世界遺産に登録されました。
ホッロークーへの行き方、アクセス
ホッロークーは北部の山間に位置する為、公共交通機関は少なく、首都ブダペストから長距離バスがごく僅かに運航するのみなので、事前に最新の時刻を調べた上で訪れる事をお勧めします。ワインで有名な東部のトカイまで一緒に巡るならツアーの利用もお勧めです。
ホッロークー観光のみどころ
ホッロークーは小さな村なので、入り口から徒歩約10分で歩ききる事ができます。村の人口は約350名前後です。過疎化も進んでいて残っている在住者は高齢の方が多いですが、それ故に昔ながらの伝統や暮らしが今日までよく守られています。
聖マーティン教会
村のシンボルは、中心部に建つ聖マーティン教会。村創設当初の14世紀頃からホッロークーの歴史を見守ってきました。木造の鐘楼が信仰の場所としての静かな力強さを醸し出しています。
パローツ様式の家並み
50軒を越える古民家が残るホッロークー。泥と藁を混ぜた素材の上から石灰を塗って白壁の外観が完成し、合間に木造建築が組み合わされて独特のパローツ様式と呼ばれる建築群が誕生しました。草花で彩ったり、食材や古い農具を立てて飾ったりしています。
パローツの民族衣装
ホッロークーでは、古来より息づく伝統や歴史を未来に残すため、積極的に民族衣装を着用してその姿をアピールしています。村を訪れてくれる観光客にもフレンドリーで、民族衣装着用体験も楽しめたりします。