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アーサー王の生誕地ティンタジェル城へ(英国/コーンウォル)

2023 7/13
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ティンタジェル城(キャッスル)とは?

ティンタジェル城とティンタジェル村(左奥)(撮影:ユーラシア旅行社)

英国南西部のコーンウォル半島の北側の海岸線に突き出たティンタジェルは、12世紀の聖職者ジェフリー・オブ・モンマスによる『ブリタニア列王史』の中でアーサー王の生地として登場し、以来アーサー王と深い結びつきを持つ伝説の地として重要な地位を占めて来ました。13世紀には一帯を治めていたコーンウォール公リチャードがこの地に城を築き、その後間もなく打ち捨てられたものの、今日までその城跡が随所に残っており、ティンタジェル城はこの13世紀に築かれた城を指しています。

歴史的には、アーサー王は伝説でティンタジェルの地にも中世以前の歴史はないものと考えられていましたが、近年(特に2017-2018年)の発掘によってアーサー王の時代と言われる5-7世紀頃の遺構が出土し、また当時の大陸から東地中海産の陶器類も出土しており、13世紀の城以前の時代からティンタジェルに建造物や拠点があった事が発見され、再注目されています。

アーサー王誕生の伝説とティンタジェル
ブリタニア王ウーサー・ペンドラゴンは、恋に落ちたコーンウォル公妃イグレインを奪う為にコーンウォルを攻めこみました。イグレインは難攻不落のティンタジェルに籠って難を避けますが、ウーサーは魔法使いマーリンの力を借りて姿を変え、ティンタジェルに潜入してイグレインと結ばれてアーサー王が誕生しました。

ティンタジェルへの行き方、アクセス

ティンタジェルの最寄りの鉄道駅はボドミン駅でそこからバスで約40-50分でティンタジェル村に到着します。コーンウォル半島の他のみどころも一緒に巡る場合は、お互いのアクセスがあまりよくないので、ツアーの利用もお勧めします。

ティンタジェル城のみどころ、おすすめ観光

ティンタジェル村

ティンタジェル村(撮影:ユーラシア旅行社)

ティンタジェル城観光の拠点ティンタジェル村はコーンウォルらしい小さな村でアーサー王関連の書籍やグッズもたくさん売られています。宿泊施設はB&B中心で小規模な物のみですが、城と村の間にキャメロット・キャッスルというアーサー王ゆかりの名前を冠したホテルがあります。

キャメロット・キャッスル(撮影:ユーラシア旅行社)

ティンタジェル城址

ティンタジェルへ行くには、アーサー王の父ウーサー・ペンドラゴンも悩ませた崖づたいの道(上り・下りそれぞれ100段以上の階段)を通る必要がありましたが、2019年に新しい橋が出来ました。陸側から孤立した島かのような姿が感じにくくなったものの、城へのアクセスがかなり良くなりました。

新しく出来た橋(C)Hufton&Crow(CC BY-SA 4.0)

橋を渡って海に突き出た城側に入ると、コーンウォル公リチャードが13世紀に築いた城跡に入ります。

ティンタジェル城(撮影:ユーラシア旅行社)
城の大ホール跡(撮影:ユーラシア旅行社)

リチャードの城の大ホールや城壁の一部が当時の姿を今日に伝えています。リチャードがこの城を築いた13世紀はちょうど12世紀のジュフリー・オブ・モンマスによるティンタジェルの聖地化の直後で、この城も軍事的用途よりも別邸として建てた色合いが強いと言われています。

ティンタジェル城の遺構(撮影:ユーラシア旅行社)

城中心部を抜けるとテラスがあり、海を見下ろす絶景が広がります。

ティンタジェル城のテラス(撮影:ユーラシア旅行社)

城からは、東西に連なるコーンウォル半島北側の断崖風景も望めます。

ティンタジェル城から東側を望む(撮影:ユーラシア旅行社)
ティンタジェル城から西側を望む(撮影:ユーラシア旅行社)

ガロス像

アーサー王からインスピレーションを得たガロス像(撮影:ユーラシア旅行社)

城の奥には、アーサー王伝説にインスピレーションを得たガロス像(コーンウォル語で「力」の意)が立って城の跡を見守っています。剣は伝説のエクスカリバーでしょうか、アーサー王巡礼の旅に訪れた人々を迎え続けています。

マーリンの洞窟

海に向けて大きく開いているマーリンの洞窟(左中央)(撮影:ユーラシア旅行社)

ティンタジェル城の下には、引き潮の時にのみ近づける魔法使いマーリンの洞窟があります。伝説ではマーリンがここで乳児アーサーを保護したとも言われています。洞窟はティンタジェル城の下を貫通して反対側の海にも口を開けています。

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