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王妃に愛された美しき村、オビドス(ポルトガル)

2022 3/07
目次

オビドスとは

オビドスの町並み(撮影:ユーラシア旅行社)

首都リスボンから約90㎞、城壁に囲まれた小さな村オビドス。『谷間の真珠』とも称される人口わずか800人ほどのこの村は長年ポルトガル王妃の直轄地として栄え、別名「王妃村」と呼ばれていました。
オビドスは紀元前300年頃のローマ時代、海からの外敵の侵入を防ぐために砦として築かれたのが始まり。その後、西ゴート人やムーア人に支配されましたが、1148年にポルトガル初代国王アルフォンソ・エンリケスによりムーア人から奪取されポルトガル領となりました。
1228年、デニス王はこの地を訪れて深く魅了されたイザベル王妃にオビドスをプレゼントしました。以後、19世紀になるまで代々王は王妃にこの地をプレゼントし続け、王妃の直轄地として彼女たちに愛されました。
中世の面影を今なお残すオビドスは、城壁をくぐると、白い壁の家々には色とりどりの花が飾られ、その美しさで訪れる人々を魅了し続けています。

オビドスへのアクセス、行き方

リスボンからバスで約1時間10分程度です。オビドスに行くバスは「カンポ・グランデ/Campo Grande駅」のバス停から発車しています。

オビドスの訪れたい見どころ4選

ポルタ・ダ・ヴィラ

ポルタ・ダ・ヴィラ(撮影:ユーラシア旅行社)

オビドスのメインゲート。ポルトガル語で「村の門」という意味で、イスラム支配下の1380年に作られました。敵の侵入を防ぐために二重構造になっており、一歩入って上を見上げると、壁一面に見事なアズレージョ(ポルトガルの伝統的なタイル)が残っています。

サンタマリア教会

サンタマリア教会(撮影:ユーラシア旅行社)

ポルタ・ダ・ヴィラからオビドス城に続くメインストリート、ディレイタ通りを進むとサンタマリア広場があり、その奥にあるのがサンタマリア教会です。元々8世紀にモスクとして建てられ、その後12世紀にロマネスク様式の教会に改築されました。1448年にアルフォンソ5世がここで結婚式をあげたことでも有名です。
こちらも内部は美しいアズレージョで飾られており、壁だけでなく天井にまで施された様は見ものです。

サンタマリア教会(撮影:ユーラシア旅行社)

城壁

オビドスの城壁(撮影:ユーラシア旅行社)

ポルタ・ダ・ヴィラの横の階段を登っていくと、城壁の上を歩くことができます。片手にはかわいらしいオビドスの街並み、もう片手には見晴らしのいい絶景が広がっています。向かってくる人とすれ違うのが大変なほど狭くなっているところもありますので、くれぐれも足下にご注意下さい。

ブーゲンビリアの町並み

ブーゲンビリアが彩るオビドス(撮影:ユーラシア旅行社)

オビドスで一番に思い浮かぶのは、やはりブーゲンビリアの咲き乱れる町並み。白い壁に赤や紫、白など様々な色の花があちらこちらで見ることができ、通りを華やかに彩ります。
温暖な気候も相まって、ブーゲンビリアは5月ごろから秋ごろまで楽しむことができます。

オビドスで宿泊したい、ポサーダ・デ・カステロ

ポサーダ・デ・カステロ

「ポサーダ」と呼ばれるポルトガルの歴史的建造物を利用した国営ホテルの中で、1、2を争うほどの人気を誇るのが、オビドスの「ポサーダ・デ・カステロ」です。
15世紀の城を改装した内装は中世の雰囲気を残しており、小高い丘の上にあるため、見晴らしがよく、窓からも絶景が見られます。

チョコレート祭り

ジンジーニャとチョコレートカップ(撮影:ユーラシア旅行社)

オビドスの名物といえば、さくらんぼのリキュール「ジンジーニャ」。メインストリートを歩けばすぐに売っているお店に出会うことでしょう。そのジンジーニャを飲むのに欠かせないのがチョコレートカップ。ジンジーニャの瓶とチョコレートカップがセットで売られているほど定番のお土産ですが、ここから発展して2002年に始まったのが、国際チョコレートフェスティバル。
お祭りの際は小さな村に所狭しとチョコレートの出店が並ぶほか、ポルトガルの有名な悲恋「ペドロ王とイネス」の劇も上演されるなど、村を上げての盛大なイベントです。
毎年2月末~3月中旬に開催されているので、甘いもの好きの皆さんはぜひ、この時期に訪れてみてください。

お土産にも喜ばれる様々な小瓶(撮影:ユーラシア旅行社)

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