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アンティグアの聖週間(セマナサンタ)とは?
聖週間とは、キリスト教において復活祭の前の一週間、キリストの受難を記念したお祭りや催しが行われます。特にカトリックの国ではカーニバルや復活祭、クリスマスと並ぶ大きな行事です。カトリックの大国スペインの植民地であったグアテマラの当時の首都アンティグアにも聖週間の行事が持ち込まれ、現在では本国を凌ぐとも言われる世界でも最も見応えある聖週間イベントを開催し、国内外から多くの人が見学に訪れます。
アンティグアの聖週間と花絨毯のみどころ
花を敷き詰めていく
聖週間の準備は花絨毯の作成から。早いもの(特に崩れにくい屋内)は、開催の1ヶ月以上前から準備されるものもありますが、屋外のものは聖週間に入ってからメインの聖金曜日(受難)に向け、道路や型に予め描いた下書きの上に花や色の付いた葉等を敷き詰めて行きます。下の写真のように中央部や仕上げは板の上に寝そべって作業します。市民も積極的に参加して作成しています。
子供たちも参加して作り上げています。
花絨毯の完成
花絨毯が完成し、アンティグア市街の石畳の道路が鮮やかなキャンバスとなって芸術作品のような花絨毯を抱きます。そして訪れた人々がその作品に息を飲みながら道路の左右を歩いて行きます。
教会の中では、周囲をフルーツで囲んだ花絨毯も見られたりします。このフルーツは装飾だけではなく、お供え物のような意味も込められているそうです。
キリストの受難パレード
聖週間のパレードは複数回行われますが、最も大きいのが聖金曜日のものです。キリスト受難にちなんでキリストを捉え、十字架を背負わせたローマ兵を模した軍団のパレードの後、ゴルゴダに向かうキリストの巨大な山車が登場します。
我が子の受難を嘆く聖母マリアの山車も通ります。
ちなみに道に敷かれている花絨毯は、このパレードと前後して踏みつぶされていきます。