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マヤの聖なる泉セノーテ(メキシコ)

2022 12/27
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セノーテとは

セノーテ・イキル(撮影:ユーラシア旅行社)

柔らかな石灰岩台地が広がるメキシコのユカタン半島北部。雨水によって石灰岩台地に出来た巨大な陥没穴の下部に水が溜まって泉や井戸、地底湖になった物をセノーテと呼びます。その数は3000を超えると言われ、ユカタン半島全体に点在しています。

マヤ文明が勢力を築いたユカタン半島北部は、低地で川や湖がなく、セノーテは貴重な水源として生活に欠かせないものでした。マヤの人々はセノーテを神聖視し、雨の神チャクに捧げる儀式も盛んに行われました。セノーテの底からはチャク神に捧げたと考えられる宝飾品、さらには人身御供とも考えられる人骨も発見されています。

チャク神の像(サンフランシスコ/デ・ヤング美術館)

ユカタン半島のセノーテ・マップ

ユカタン半島北部には、セノーテが点在していますが、特にチチェンイッツァやバリャドリド周辺の中央部、プラヤカルメン周辺の東部地域、そして恐竜絶滅のきっかけになった隕石衝突のチクシュルーブ・クレーター周辺の西部地域に分かれます。ここでは観光で訪れやすく、見所としても人気の5つのセノーテをご紹介します。

ユカタン半島で訪れたいおすすめセノーテ5選

セノーテ・イキル

セノーテ・イキル(撮影:ユーラシア旅行社)

チチェンイッツァ遺跡の東方のはずれに位置するセノーテ・イキル。地表にぽっかり空いた穴の下部約26mの所に水面があり、地表からぶら下がる蔦と陽の光が水面に幻想的に差し込み、メキシコでも最も美しいセノーテの一つに数えられます。水面は広く直径は約60mにも及び、水深も約48mとかなり深いです。ここは遊泳が人気です。入口にロッカーもあり、水着に着替え、ライフジャケットを借りてぷかぷか浮いてみるのが良いでしょう。

セノーテ・チチェンイッツァ

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セノーテ・チチェンイッツァ(撮影:ユーラシア旅行社)

チチェンイッツァ遺跡内のセノーテは神聖視され、周辺からも多くの巡礼者が通い、特に水が乏しい時期には雨の神チャクに祈る宗教儀式が度々行われ、人身御供も含めてセノーテ内へ様々な物が奉納されました。調査の結果、実際に多数の宝飾品や生贄として捧げられたとみられる人骨が発見されています。このセノーテは遠くから眺めるのみで入る事は出来ません。

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グラン・セノーテ

グランセノーテ(C)dronepicr(CC BY 2.0)

カリブ沿岸の遺跡トゥルムからも程近い位置に佇むグラン・セノーテ。複数のセノーテから構成される広大な面積を持ち、その水の透明度は非常に高く、人気のセノーテです。木道も整備されており、周囲を歩いて覗き込むと泳いでいる魚の姿もよく見えます。ここは遊泳、そして高い透明度を堪能できるシュノーケリングも人気です。入口で道具一式の貸出もあります。

グラン・セノーテ(撮影:ユーラシア旅行社)

セノーテ・スイトゥン

セノーテ・スイトゥン(c)David Stanley (CC BY 2.0)

ビジャドリドの外れに位置するセノーテ・スイトゥンは、天井側がドーム状に覆われているタイプのセノーテで地表の小さな穴から差し込む光が幻想的にセノーテ内を照らし出します。セノーテ中央部にランウェイのような石のステージが作られており、インスタ映えするスポットとして人気です。水深は浅いので基本的に泳ぎません。

セノーテ・シケケン

セノーテ・シケケン(撮影:ユーラシア旅行社)

セノーテ・スイトゥン同様にビリャドリドの郊外に位置し、形状もまた地表からの穴が狭く、光があまり差さないドーム型のセノーテです。スイトゥンとは異なり、水深があるので泳ぐこともできます。洞内はライトアップされて水の表面や内部も幻想的に照らし出されます。

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