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アンデスの「神の山」聳える、パイネ国立公園(チリ)

2022 3/10
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パイネ国立公園とは

トーレス・デル・パイネ国立公園は、南パタゴニアに位置しています。佐賀県とほぼ同じ2,400平方キロメートルにわたる広大な土地に氷河、山、森林、湖など豊かな自然が溢れ、1959年に私有地から国立公園となり、1978年にはユネスコの世界自然遺産に認定されました。「パイネ」とは、先住民テウェルチェ族の言葉で「青」を意味します。湖や氷河の青さ、大気汚染観測機では汚染が測定できないほど澄んだ空気が満ちあふれ、晴天時の真っ青な空は、まさにパイネ。 氷河や風雨によって浸食された3本の岩峰「トーレス・デル・パイネ」、氷河が浮遊するグレイ湖や公園内の最高峰パイネ・グランデ(標高3,050m)など、山・氷河・森林・湖など豊かな自然を求め、多くの観光客がトレッキングなどを目的に訪れます。

パイネ国立公園はどこ?

パイネ国立公園は、南北に細長いチリ南部にあります。チリの首都サンティアゴから南へ約3,000キロ、車で約36時間という果てしない距離にあります。そのため、空路でパイネ国立公園最寄りの街へ移動する方法がお勧め。チリの最寄りの街プエルトナタレスから車で移動の場合、北西へ約76.5キロ、約1時間20分。アルゼンチンの最寄りの街エル・カラファテ(ペリト・モレノ氷河観光で有名)から車で移動の場合、途中で国境を越えてのルートで約256キロ、約3時間30分。

パイネ国立公園のおススメ観光 6選

トーレス・デル・パイネ

3つの尖った岩峰が特徴のトーレス・デル・パイネ(撮影:ユーラシア旅行社)

パイネ国立公園の名前の由来となったトーレス・デル・パイネは、約1,200万年前に隆起した花崗岩を覆っていた白亜紀の堆積岩や粘板岩が氷河の浸食や風雨によって削られた3本の尖った岩峰のこと。デ・アゴスティーニ峰(2850メートル)、セントラル峰(2800メートル)、モンツィーノ峰(2700メートル)の峰からなります。

クエルノス展望台ハイキング

クエルノスハイキング(撮影:ユーラシア旅行社)

クエルノスとは「角」を意味し、突き出した峰の雄姿からパイネの角とも呼ばれています(*ペンギンが上を向き、胸を張っているようにも見えます)。クエルノス山は6つの峰をもち、突き出た角のような最高峰の標高は約2,600m。ハイキングの道中、山に沿ってくねくねと東西に伸びたノルディンフェルド湖を通過し、ノルディンフェルド湖とペオエ湖の間にあるサントグランデ滝の景色も見ることができ、雄大な山景色だけではなく、目線に近い高さにある自然の美しさも愛でることができます。

クエルノスハイキング(撮影:ユーラシア旅行社)

グレイ湖ハイキング

氷塊が浮かぶグレイ湖(撮影:ユーラシア旅行社)

グレイ湖は、パイネ国立公園で最大の氷河であるグレイ氷河が流れ込む縦長の湖で、長さは約15キロメートル、水深560m。南パタゴニア氷床の一部であるグレイ氷河の長さも約15キロメートルで幅は5キロ。ペリトモレノ氷河やビエドマ氷河、ウプサラ氷河など全ての氷河とアンデス山中で繋がっています。グレイ氷河は、近年の温暖化の影響で、後退が進み、この15年で2.5キロメートルも後退しています。
グレイ湖ハイキングでは、ピンゴ川の吊り橋(最大6人まで)を渡り、コイウエ(常緑樹)、レンガ(落葉樹)、南極ブナの森を抜け、足を砂にとられるモレーンの玉砂利道を横断、岩場をあるくと展望台がある高台の周回コースに辿り着きます。歩くにつれ、変化していく景色にみとれてしまいます。

ペオエ湖

周辺に咲く花と湖、山の光景に癒されること間違いなし

青白い水をたたえたペオエ湖。パイネ国立公園のほぼ中心にあり、広大な公園内の様々な自然の変化を湖を通して観察することができます。湖周辺からパイネグランデ山やクエルノ山を見ることができ、絵のように美しい光景に感動の一言!

アマルガ湖

川の流れがなく、雨水が溜まってできたアマルガ湖(撮影:ユーラシア旅行社)

アマルガ湖の土壌には、塩分が含まれているため、湖の周りで白くなっている箇所を目にすることから「苦い」という意味のアマルガが湖名につけられています。この付近に生息する動物たちは、この浮き出た塩によってミネラルを補給することができます。アマルガ湖の奥に聳えるトーレス・デル・パイネとアルミランテニエトの美しい山容と宝石のような色をした湖面のコントラストは、まさに絶景!!!

塩分の塊が湖の淵で目にします(撮影:ユーラシア旅行社)

朝陽に染まる山々

昼間の姿とは、異なる幻想的な光景をみるなら朝焼けの山々がオススメ!一日のはじまりを感じさせ、気象条件や時間の変化とともに山の凹凸にあたる朝陽の色がバラ色にみえたり、オレンジにみえたり、短い時間に見ることができる奇跡の光景は、忘れられないパイネ滞在の思い出になるでしょう。

パイネ国立公園観光の注意点

夏の最高気温は20℃前後ですが、天気は変わりやすく「一日のうちに四季がある」とも言われています。夏の間は強い風が吹き、最も強い時で風速33mに達することもあります。風や天候などで体感気温に大きな差が生じるため、トレッキングやハイキングの際には、晴天時はTシャツや薄手の長袖で十分であっても、天候が変わり、風が吹いてくるとダウンジャケットが必要になるほどの寒さになるので、服の装備はしっかり準備する必要があります。対策としては、歩きはじめが軽装備で大丈夫な天候でも、フリースやライトダウンなどをリュックには入れ、余裕があればマフラー、手袋、帽子などの防寒小物があるといいでしょう。逆に歩きはじめが寒い場合は、重ね着をして、動いて身体が暖まってきたり、天候が回復して気温が上がってきたときに脱いで調整できるようにしておきましょう。また強風時に傘の使用は危険なので、上下のレインウェアは必ず持っていきましょう。しっかりとした準備でトレッキング、ハイキングをして、パイネの楽しい思い出をつくりましょう!

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