庄内・酒田とは?
山形県をつらぬく最上川が日本海にそそぐ河口に位置する酒田市。川と海の接点として貿易の街として栄えました。特に江戸時代に天領米を運ぶ北前船の寄港地となると、内陸の産物の輸出や他の都市との交流で華やかな京風の商人文化が栄えました。大火や大地震で失われてしまった建物が多いものの、その文化は今も当地に息づいています。
酒田への行き方、アクセス
空路:最寄りの庄内空港へは羽田空港から約一時間の空の旅です。全日空が一日4往復運航しています※最新の運航状況はANAのサイトをご確認下さい。
庄内空港から酒田、鶴岡両方面へは飛行機の運航にあわせた時間の「庄内空港連絡バス」が便利です(空港⇔酒田駅前約30分)。
鉄道:東京からの場合、上越新幹線で新潟まで行き(約2時間)羽越本線で日本海側を約2時間半で酒田に到着します。日本海側の景観は外国の方などに人気です。
また、山形新幹線で新庄まで行き(約3時間)、陸羽西線で途中余目駅で乗り換えて約1時間で酒田です。新庄周りのほうが時間はかかりますが、最上川沿いの景色を楽しみながらこのルートで酒田を目指した松尾芭蕉やイザベラ・バード、おしんなどに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
高速バス:東京、大阪、京都や仙台、山形などとの都市間の高速バスも運行しています。
酒田に行ったら絶対に見逃がせない観光スポット6選
舞娘茶屋相馬楼
酒田には北前船によって西方とくに京風の文化(食事や遊びなど)がたくさん伝わりました。なかでも、港の賑わい花街の華やぎは「酒田甚歌」にも高らかに歌われています。江戸時代から続き国の登録文化財建造物に指定された料亭の建物を修繕した相馬楼では、今もそんな酒田の栄華を感じることができます。舞娘さんたちの踊りや古美術などを鑑賞することができます。
竹久夢二美術館
オーナーの人脈により、多くの竹久夢二のコレクションや写真を展示する竹久夢二美術館が相馬楼内にありますのでお見逃しなく!
本間家旧本邸
北前船の交易で利益をあげ、また農地振興のため地元の土地改良や利水事業を行ってきた本間家。庄内藩主である酒井家の信頼も厚く、現代にいたるまで坂田や庄内の発展の旗手として慕われています。旧本邸は幕府の視察隊を迎えるために本間家が酒井家に献上したお屋敷でしたが、役目を終えた後には本間家の人たちが昭和20年まで暮らしていました。
武家造りと商家造りが混ざり合う珍しい建築様式であり、歴史を感じさせる建物は1982年に山形県第一回観光キャンペーンに合わせて観光客に開かれました。
本間美術館
本間家のコレクションである日本や東洋の書物や美術などを収蔵しています。敷地内には本間氏の別邸の庭園であった鶴舞園(国指定名勝)や藩主の休憩所として作られた“酒田の迎賓館”清遠閣があり、人の手と時間が作り上げた美しい景観もともに楽しむことができます。
山居倉庫
天領米の産地であり現在も日本随一の米どころ庄内。その米を船に詰め込む前の集積場として栄えた酒田。そのたくさんのお米を保管していたのが山居倉庫です。雪国らしいとんがり屋根の倉庫が小川沿いに並ぶ風景は酒田のシンボルといえる風景ですね。建物は現在も一部お米の倉庫として使われているほか、「庄内米歴史資料館」や物産館としても活用されています。
日和山公園
酒田甚句にも歌われる日和山。夕日鑑賞ポイントとしても有名です。北前船の交易で活躍した「千石船」(1/2再現)と春の桜の共演は見逃せません。
砂高山 海向寺
古くから山岳信仰も盛んで日本で一番即身仏が多いのが山形県。庄内には6体の即身仏があり、この海向寺には全国で唯一2体の即身仏が祀られています。
酒田の沖北約40kmにある山形県唯一の有人離島飛島(とびしま)。島全体が国定公園になっています。秋田県にまたがる鳥海山・飛島ジオパークでもあります。酒田港からは定期船で約1時間15分。一日1~3便なので前後のスケジュールや運航時間は前もって調べてから行きましょう。海遊びや洞窟巡りなどのほかバードウォッチングも楽しむことができます。
初夏にはトビシマカンゾウの黄色の花が見ごろを迎えます。
酒田で絶対食べたい旬の料理、グルメ
庄内地方は日本のバスク地方といわれるほど海山川里の幸に恵まれた食材の宝庫です。海産物では春のサクラマス、夏のスルメイカや岩ガキ、秋の真鯛、冬のズワイガニや寒鱈など旬の食材を楽しみましょう。山形のお肉は牛のイメージが強いですが、庄内は豚肉が主流。とろけるような味わいの珍しい金華豚はステーキやしゃぶしゃぶで。さくらんぼやだだちゃ豆、山菜にもちろんお米や日本酒も地のものをご賞味ください。