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戦塵から見事に蘇った世界遺産ドレスデン(ドイツ)

2021 5/26
目次

ドレスデンとは

エルベ川とドレスデン(撮影:ユーラシア旅行社)

ドイツ東部のザクセン州の州都で人口は54万人ほど。中世以来、ザクセンの中心都市として栄え、数多くの壮麗な建築物が街を彩っていました。残念ながら第二次世界大戦で空襲に襲われ、街の大部分が破壊されてしまいましたが、戦後、市民の尽力により歴史的建造物が再建され、美しい旧市街が蘇りました。旧東ドイツ側に属していましたが、今では「エルベ川のフィレンツェ」とも称され、ドイツを代表する観光都市の一つになっています。

ドレスデンへのアクセス、行き方

▶航空機の場合
日本からの直行便はないので、ミュンヘンやフランクフルト、またはヨーロッパ内の他国の都市で一度乗り継いでドレスデン空港に入ります。日本からミュンヘン、フランクフルトまでは約12時間、ミュンヘン、フランクフルトからドレスデンまでは約1時間。
※航空機の運航スケジュールは、各航空会社のホームページをご確認ください。

▶鉄道の場合
ベルリンからEC(ユーロシティー)で約1時間50分、フランクフルトからICE(インターシティーエクスプレス)で約4時間20分。
※鉄道の運航スケジュールは、鉄道会社のホームページをご確認ください。

ドレスデンの見どころ5選

フラウエン教会

フラウエン教会(撮影:ユーラシア旅行社)

18世紀に建てられたバロック様式のプロテスタントの教会で、1945年の空襲で焼け落ちた後、戦争の悲劇を忘れないように修復せず残った部分だけを保存していました。しかし東西ドイツ統一後の1990年に再建する計画が立ち上がります。破壊された瓦礫の中から石を広い集め、パソコンを使って建物のどの部分の石なのかを調べ再建に使い、足りないところは新しい資材を使いました。世界最大のジグソーパズルといわれた修復工事は2005年に完了し、現在の姿となりました。教会全体は白いのですが所々にある黒い部分は18世紀の石を利用した箇所です。ドレスデンの揺るぎなきシンボルです。

君主の行列壁画

君主の行列壁画(撮影:ユーラシア旅行社)

16世紀にドレスデン城の厩として建てられたものが18世紀に歩廊となり、その外壁に描かれたもの。元々1876年にスグラフィットで描かれましたが、雨風にさらされて傷んだため1904年に20cm×20cmのマイセン焼タイルを24,000枚埋めて同じ絵が作られました。長さ102m、高さ11m。ドレスデン城が空爆で焼け落ちた時も、1,200℃で焼かれていたタイルは無事でした。ドレスデンの歴史上の人物が時代順に描かれています。

※スグラフィットとは
対照的に色の違う2色の漆喰を2層に重ね塗りしたものを引っ搔いて下の漆喰の色を出し、2色の装飾にする技法。

三位一体大聖堂

三位一体聖堂(撮影:ユーラシア旅行社)

ドレスデンはプロテスタントの街ですが、この大聖堂はカトリック教会です。この街が造られた時の王はアウグスト強王。彼は隣国ポーランドの王が死去し、次の王を選定するタイミングで、ポーランド王になるための条件であるカトリック教徒に改宗し、ポーランド王となりました。三位一体大聖堂はアウグスト強王の息子アウグスト3世の時代に建てられましたが、強王の遺骸はポーランドのクラコフに納められ、心臓はドレスデンに戻りこの大聖堂の地下に安置されました。強王は大変な女性好きということでも知られていたので、今でも美しい女性が大聖堂の前を通ると強王の心臓がドキドキ動くといわれています。

ツヴィンガー宮殿

ツヴィンガー宮殿(撮影:ユーラシア旅行社)

名建築家ペッペルマンの最高傑作で、バロック様式建築の最高峰といわれている豪華な宮殿。口の字型の宮殿で中に中庭がありますが、その内コの字部分は1732年のアウグスト強王の時代に建てられ、残りの北側の部分(現在アルテマイスター絵画館となっている部分)は19世紀に建築家ゼンパーがイタリア・ルネサンス様式で建てました。

アルテ・マイスター絵画館

アルテマイスター絵画館

ツヴィンガー宮殿内にある絵画館で、ラファエロの「システィーナのマドンナ」やフェルメールの「窓辺で手紙を読む女」「取り持ち女」、その他レンブラントやルーベンス等の古い時代の巨匠の作品が収められています。「システィーナのマドンナ」は、1513年にイタリアのピアチェンツァの「サン・シスト修道院」の祭壇画として描かれたものをアウグスト3世が高額で買い取ったもの。アウグスト強王とその息子アウグスト3世は大変な芸術愛好家だったため、磁器や絵画等の多数の作品がドレスデンに集められたのです。
※展示作品についての最新情報はアルテマイスター絵画館の公式サイトでご確認下さい。

ラファエロ「システィーナの聖母」(アルテマイスター絵画館)

ドレスデン近郊、古都マイセンのマイセン磁器

マイセンの町並み(撮影:ユーラシア旅行社)

マイセンはドレスデンから西へ約30kmに位置する、人口2万8千人程の小さな町です。300年の歴史のあるマイセン磁器は、中国の磁器や日本の伊万里を模倣してできたヨーロッパ初の硬質磁器。アウグスト強王は熱烈な白磁器愛好家で、錬金術師や科学者をドレスデン集め白磁器の製法開発に当たらせ、1709年に錬金術師のヨハン・フリードリヒ・ベドガーが開発に成功します。アウグスト強王は製法を門外不出とし情報が漏れることを恐れ、1710年にベドガーをマイセンの崖の上に聳え立つアルブレヒト城に監視を付けて幽閉し、製作に打ち込ませます。ベドガーは試行錯誤を重ね、技術をより高度で洗練されたものに昇華させましたが、日の当たらない部屋に閉じこもり心身を病み、1719年に37歳の若さで亡くなりました。
現在、製作所は別の場所に作られ、観光客が製造過程を見学することが出来ます。

マイセン磁器(撮影:ユーラシア旅行社)

ドイツ最古のクリスマスマーケット

ドレスデンのクリスマスマーケット

クリスマスマーケットの本場ドイツで最古といわれているのが、1434年にスタートしたドレスデンのクリスマスマーケット。毎年世界中からクリスマスマーケットをお目当てに観光客が訪れています。
ドレスデンのクリスマスマーケットのメイン会場はアルトマルクト広場で開催されるシュトリーツェル・マルクトです。一番の見どころはやはり何といっても夜のイルミネーション。キラキラと光り輝くマーケットはまるでおとぎの国のよう。世界最大のクリスマスピラミッドは高さ14.62mあり、羊飼いや天使、東方の三博士などの人形が飾られた6層のピラミッドが回転し、クリスマスムードを高めます。マーケットを巡ると、かわいらしいクリスマスオーナメントのお店だけでなく、ついつい食べ物の屋台にも立ち寄りたくなるもの。

グリューワイン(撮影:ユーラシア旅行社)

一番のお勧めはなんといってもグリューワイン(香辛料入りのホットワイン)です。雪の中のクリスマスマーケット巡りでは体が冷えるので、体を温めるのに最適です。グリューワインのカップはクリスマスマーケットごとに違うので、旅の記念に持ち帰ると良い思い出になるでしょう。持ち帰る予定の方は、予めビニール袋を用意してお出かけになることをお勧めします。カップを持ち帰らない場合は、返却すればカップ分の料金は返金されます。

シュトレンの祭りにて(撮影:ユーラシア旅行社)

次に、お試し戴きたいものは、ドライフルーツやナッツ入りの焼き菓子シュトレンです。シュトレンはクリスマスの4週間前からクリスマス当日にかけてドイツで食べられているお菓子です。「ドイツで一番美味しい」といわれるドレスデンのシュトレンは、「ドレスナー・クリストシュトレン」と呼ばれ、ドレスデンで作られたものだけがそう呼ぶことができるのです。
「シュトレン祭り」というイベントもあり、ハイライトには長さ約4m30cm、幅約1.8m、高さ約1.7m、重さ約3トンのシュトレンの解体ショーがあります。

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