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絵本のように可愛らしく、蜂蜜色に輝くコッツウォルズ(イギリス/イングランド中央部)

2022 3/10
目次

コッツウォルズとは

コッツウォルズとは、「Cots=羊の囲い」、「wolds=丘陵、高原」という2つの単語が組みあわさった名称で、14世紀から17世紀に羊毛生産、産業の中心地であった歴史に由来します。18世紀から産業革命を迎え、羊毛生産が衰退してから、新しい家へと建て替えられることなく、近郊で採れるハチミツ色のコッツウォルズストーン(石灰岩)を使った可愛らしい家々は補修を繰り返しながら受け継がれてきました。そのような伝統的な石造りの家に、現在も村の人たちは自然と共にのどかな暮らしを営んでいます。
広がる牧草地や小川のせせらぎ、優しく色づくラベンダー畑と共に、ハチミツ色の家が並ぶ絵本のような世界をゆったりと楽しみましょう。

コッツウォルズへの行き方は?

ロンドンから西へ列車で約1時間30分(約200㎞)、ストラトフォード=アポン=エイボンからバースにかけて延びる標高300mほどの低い丘陵地帯を「コッツウォルズ地方」と呼びます。イギリスで最も美しい田園地帯と称され、観光の見どころとなる小さな村々は、100以上もあり、それぞれが点在しているため、いくつかの村を一度に巡りたい場合は、オックスフォード(Oxford)やモートン・イン・マーシュ(Moreton-in-Marsh)、チェルトナム(Cheltenham)、サイレンセスター(Cirencester)から車(レンタカー)で移動することをお勧めします。公共交通機関を利用する場合は、村と村を行き来するにはタクシーや路線バス移動となり、1日に2つの村を巡るのが限界でしょう。

Googleマップで表記されている「コッツウォルズAONB 」とは、特別自然景観地域 (Area of Outstanding Natural Beauty)の頭文字をとったものになります。

コッツウォルズに来たなら絶対訪れたい、おすすめの村5選

ボートン・オン・ザ・ウォーター

ボートン・オン・ザ・ウォーター(撮影:ユーラシア旅行社)

コッツウォルズ地方でも人気の高い小さな村、ボートン・オン・ザ・ウォーターは「コッツウォルズ地方のヴェニス」とも呼ばれています。水辺の緑豊かな芝生とハチミツ色のコッツウォルズストーン(石灰岩)の家並みが素敵な村。テムズ川の支流であるウインドラッシュ川が村の中心を流れ、そこに架かる200年も前に架けられたという橋や遊歩道が生活の中心にもなっています。川下に、この地方の典型的な家屋を9分の1サイズで再現したモデル・ヴィレッジがあり、村全体を俯瞰してみることができ、実際の村を歩くのとは異なる見え方ができ、お勧めです。

バイブリー

19世紀に活躍したモダンデザインの父であり、詩人でもあるウィリアム・モリスが、ここバイブリーを「イギリスで最も美しい村」と称えました。彼が絶賛した当時から村並みは、ほとんど変わっていません。この村の一番の見所である“アーリントン・ロウ”という建物が建ち並ぶ場所があります。14世紀に羊毛を入れておく倉庫として造られ、17世紀には織子の住居を兼ねた作業場に改装された建物が並ぶ小道の景観は必見!小道の最後はゆるい登り坂になっていて、その坂の途中から見える風景は写真撮影の構図に事欠きません。

撮影:ユーラシア旅行社

カッスルクーム

穏やかな時間が流れる(撮影:ユーラシア旅行社)

コッツウォルズの中で、最も古い家並みが残る村として有名。「クーム」とは窪地を意味し、村が丘陵で囲われている地理的なものとサクソン時代に城があったことの組み合わせが村名の由来になっています。残念ながらサクソン時代のお城は現在はなく、村の名前に痕跡を残すだけとなっています。この村では15世紀に建てられ、広大な庭の中に小川が流れている豪華なマナーハウスが、現在はホテルとして営業しています。また、この村で映画『ドリトル先生』の撮影が行われたことで最近注目を集めています。

かやぶき屋根の家が残る(撮影:ユーラシア旅行社)

レイコック

レイコック(撮影:ユーラシア旅行社)

漆喰の壁に木の梁がむき出しになった木造建築の村は、コッツウォルズの中では特別に感じるかもしれません。この村は全体が歴史文化財や美しい景観を保護管理するナショナル・トラストに指定されているため、ひときわ保存状態が良いのも特徴です。700年以上の歴史がある建物を歩けば、村人の日常の暮らしが今も変わらず営まれていることがよく分かることでしょう。
村の東側に位置する大修道院「レイコック・アビー」は映画『ハリー・ポッター』、『ファンタスティックビースト』のロケ地としても有名です。

ストウ・オン・ザ・ウォルド

標高270ⅿとコッツウォルズでは高台に位置するストウ・オン・ザ・ウォルドは、12世紀の交通の要衝であり、この地域で採れた上質な羊毛の集積地として発展しました。現在は羊毛の代わりにローカルフードの集積地としての魅力があり、人気を集めています。コッツウォルズの豊かな自然と太陽を浴びたオーガニックフードの数々を楽しむ絶好の村です。

季節も感じるコッツウォルズの楽しみ方

ラベンダーに染まるスノースヒル

6月中旬あたりから7月いっぱいにかけ、ラベンダーが見頃。

赤×黄色×ハチミツ色の秋

ボートン・オン・ザ・ウォ-ター(撮影:ユーラシア旅行社)

コッツウォルズのあたりでは、11月に入るころには紅葉・黄葉が見頃。

ボートン・オン・ザ・ウォ-ター(撮影:ユーラシア旅行社)

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