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噴火が創り出した神秘なる聖山・長白山(白頭山)(中国・北朝鮮)

2021 5/27
目次

長白山(白頭山)とは?

長白山に広がる天池(撮影:ユーラシア旅行社)

長白山(朝鮮名:白頭山)は、中華人民共和国吉林省東南部の延辺朝鮮族自治州と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との国境にまたがる標高2744mの休火山です。その山系は東西約240km、南北約400kmに広がり、山頂には天池と呼ばれるカルデラ湖を有しています。長白山は60万年ほど前から噴火を繰り返しており、15世紀以降も4度(1413年、1597年、1668年、1702年)の噴火が観測されています。また、古くから朝鮮半島に住む人々にとって民族を象徴する山として神聖視されていますが、清朝を開いた満洲民族にとっても、神々が宿る聖山として信仰の対象になっていました。中国側では、1960年に長白山自然保護区として指定され、この地区に生息する動植物が保護され、登山開発は1980年代後半から始まり、現在では中国国内、韓国、日本から多くの人々が訪れています。 なかでも代表的な観光地が天池であり、ここから松花江、鴨緑江、図們江(朝鮮名:豆満江)が流れ出ています。湖面は2189mの高さにあり、周囲13.1㎞、東西に3.55km、南北に4.4㎞、表面積9.2㎢、水深は最深部で384mになり、水量は20.4億㎥を誇ります。周りには2500mを超す16つの峰が取り囲み、その最高峰は北朝鮮に位置する白頭峰(2744m)です。

長白山への行き方、アクセス

長白山の観光箇所は大きく分けて、北麓からと西麓から行く方法の2コースあります(後で開発された南麓もありますが、今回は割愛させていただきます)。なお風景区内は北麓、西麓ともシャトルバスでの移動となります。

1)北麓へ行く場合、吉林省延辺朝鮮族自治州の州都、延吉市が起点となりますが、延吉まで中国各地から国内線が運行されています(所要時間は北京から約2時間10分、青島から約2時間)。延吉から北麓入口まで車で3~4時間。なおご宿泊の場合は、北麓入口から車で40~50分ほどの二道白河鎮に外国人が泊まれるホテルが点在しています。
2)北麓入口から西麓入口へは車で2時間半ほどですが、西麓付近でご宿泊の場合は、吉林省白山市撫松県に外国人が泊まれるホテルが点在しています。なお西麓近くに長白山空港がありますが、便数は多くありません。また、吉林省南部の集安市にて世界遺産にもなっている高句麗遺跡の観光もご希望の場合は、集安から撫松県まで車で4~5時間ほどかかります。

長白山観光の絶対訪れたい必見スポット

長白山西麓から

天池

西側から見た天池(撮影:ユーラシア旅行社)

風景区入口(標高約1000m)からシャトルバスに乗り、そのまま天池登山口(標高約2000m)まで一気に上がっていきますが、車窓の風景をご覧いただくと、植物の変化が見られるのが興味深いです。標高の低いところでは広葉樹や白樺だったのが、真ん中くらいまで上がると針葉樹やダケカンバに変わり、さらに標高が上がると樹木はほとんど見られず、キバナシャクナゲなどの高山植物のみとなります。登山口からは約1400段の階段を上がりますが、1段1段がそれほど高くないのでそれほど苦にはならないかと思います。また途中、階段の脇に咲く高山植物を愛でながら登ってもよろしいでしょう。

1400段ほど上がると天池が見えます(霧がなければ)
階段の脇に咲く高山植物(撮影:ユーラシア旅行社)

頂上までは人によりペースは違ってくるものの、40~50分で到着できるものと思われます。もし霧がなければ、美しい天池の様子をご覧いただけますが、もし霧で見られない場合は?北麓の方に期待しましょう!そしてもう1つ、石碑があることにお気づきいただけますが、これは国境碑で片方に「中国」と、その裏には「조선(朝鮮)」と書かれていますが、そうです、実は頂上付近は中国と北朝鮮との国境なのであります。ただ監視員がいなければ、北朝鮮側に自由に入れてしまいます(そもそも北朝鮮側下部に通じる道や階段はありません)。

国境碑(中国)
国境碑(北朝鮮)

錦江大峡谷

錦江大峡谷(撮影:ユーラシア旅行社)

天池登山口から風景区入口へシャトルバスで戻る途中、30分ほど下りたところにあるのが錦江大峡谷です。全長70㎞、幅200m、深さ100mですが、観光コースは平らな遊歩道をぐるっと1週で所要時間は1時間ほど。峡谷両岸には様々な形をした奇岩が林立していましたが、これは1000年前に火山が噴火した時の溶岩が風雨にさらされ、浸食を受けたものであります。

長白山北麓から

天池

北側から見た天池(撮影:ユーラシア旅行社)

風景区入口からはシャトルバスで移動しますが、20分ほどで下車し、ここからはミニバンに乗り換えていきます。天池入口までは15分ほどで到着しますが、道中ヘアピンカーブが続きますので、車に弱い方は酔い止めをお飲みになることをお勧めします。ミニバン下車後は、西麓と違い、1000段以上の階段もなく、遊歩道に沿って少し上がる程度です。そしてしばらく遊歩道を歩くと、ごつごつした岩場の間から天池が見えてきます。ちなみに西側からの天池はなだらかな草原の下に湖があるという感じで、見る角度によって同じ湖でもこうも違うのかということがわかります。

長白瀑布

長白瀑布(撮影:ユーラシア旅行社)

天池からミニバンで下に戻り、同じ場所からシャトルバスで10分ほど奥に進んだところで下車。そこから1000mほど歩いたところに中国東北地方最大の滝である長白瀑布があります。天池から流れ出る乗槎河から落差68mの滝が形成され、最終的には松花江に流れます。特に夏の時期の大量の水しぶきを上げて落ちる滝の様子は迫力満点!またバス乗り場と滝までの間に温泉広場もあり、足湯を楽しんだり、温泉で茹でたとうもろこしや卵などもあります。

小天地

小天地(撮影:ユーラシア旅行社)

長白瀑布からシャトルバスで5分ほど戻ったところにある、ダケカンバの林に囲まれたひっそりとたたずむ湖です。周囲260m、面積5380㎡、水深10m余り。別名「銀環湖」とも呼ばれています。

谷底森林

谷底森林(撮影:ユーラシア旅行社)

シャトルバスでさらに10分ほど戻ったところにあります。別名「地下森林」とも呼ばれています。バス乗り場から原生林の中をすすみ、さらに階段を下りていくと展望台があり、そこから深さ60mほどの谷底に3000mほど続く森林を見渡すことができます。

自然博物館

自然博物館(撮影:ユーラシア旅行社)

二道白河鎮にある博物館で(ホテルエリアから10分ほど)、こちらで長白山に関するありとあらゆることが展示されています。四季の写真、野生動物や鳥類の写真やはく製、昆虫や植物の標本、また火山の噴火により天池が形成された様子を表すパネルも見事です。そして一番の見どころは、巨大な長白山のジオラマで、2階からご覧頂けるようになっており、国境線、河川、道路が違う色のランプで光って表されているので、長白山観光の復習(もしくは予習)にもってこいです。

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