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世界遺産、インカ帝国の都クスコ(ペルー)

2022 3/07
目次

クスコとは?

クスコ旧市街(撮影:ユーラシア旅行社)

ペルー南部、アンデス高原の標高約3400メートルの高地にある都市で、11〜12世紀頃に築かれました。ケチュア語で「へそ」を意味するこの都市には、多くの人々が集まる「世界の中心」でした。1533年に、スペイン人ピサロに征服されるまではインカ帝国の首都として栄え、太陽神の神殿跡など多数の遺跡が残り、「太陽の町」とも呼ばれました。1983年に「クスコ市街」として世界文化遺産に登録されました。

クスコへの行き方、アクセス

日本からペルーへの直行便は無い為、アメリカの都市又はメキシコを経由して、リマの国際空港まで所要時間約20〜25時間かけて向かうのが一般的です。そして、リマからクスコへ国内線に乗り継ぎ、所要1時間30分ほどでクスコに到着となります。

クスコのおすすめ観光スポット4選

マチュピチュへの玄関口となるペルーの古都クスコ。「マチュピチュの中継地」と思われがちですが、かつて繁栄したインカ帝国の首都でありインカの名残が街中に残っており、インカ帝国時代に築かれた伝統ある建築物等、クスコのおすすめ観光スポットを紹介します。

アルマス広場

クスコのアルマス広場(撮影:ユーラシア旅行社)

クスコの中心となる広場で、周辺にはレストラン、カフェ、お土産屋等が並び、地元や観光客の人々の憩いの場となっています。インカ時代には「ワカイパタ」と呼ばれ、インカ歴代皇帝の宮殿が立ち並んでおり、様々な宗教儀式が毎月のように盛大に行われていました。しかし、1532年スペイン人のフランシスコ・ピサロが入植後、スペイン人達は、宮殿や神殿を壊し、現在の広場に面した大聖堂や、バロック様式のラ・コンパーニア聖堂を建てていきました。かつて聖なる儀式が行われていた広場は今、キリスト教徒となったクスコの人々の信仰の中心地となっています。

サント・ドミンゴ教会

サント・ドミンゴ教会(撮影:ユーラシア旅行社)

サント・ドミンゴ教会は、アルマス広場から徒歩10分ほどの距離にあるキリスト教会です。教会がある場所には、元々インカ時代に太陽の神殿がありました。その神殿は、コリカンチャと呼ばれ、「コリ」とは「黄金」を、「カンチャ」とは「場所」を意味します。その名の通り、神殿は黄金の装飾で彩られていました。現在は、レプリカですがインカの世界観が描かれた金の板が展示されています。

インカの世界観が描かれた金の板(レプリカ)(撮影:ユーラシア旅行社)

しかし、スペイン人の略奪によって現在は石組みの遺跡が残っています。別の角度から外観を見るとインカ時代の石垣の上に教会が建てられていることが分かります。クスコで大地震が起きた際、スペイン人が築いたコロニアル建築は壁が崩れるなどの被害を被りましたが、インカ時代の壁はビクともしなかったそうです。
内部には、神殿の精巧な石組みが残っています。

サント・ドミンゴ教会の外観(撮影:ユーラシア旅行社)
サント・ドミンゴ教会内部にある神殿跡(撮影:ユーラシア旅行社)

12角の石

アトゥン・ミヨク通り(撮影:ユーラシア旅行社)
12角の石(撮影:ユーラシア旅行社)

クスコのアトゥン・ルミヨク通りに、今から700〜1300年ほど前のインカ帝国時代に建築された石垣の壁で、「12角の石」 と呼ばれる12もの角を持つ見事な石組みがあります。12角の石は接着剤を利用せず、石に彫られた凹凸のみで他の石と組まれています。このようにしてできた石垣の精巧さは「剃刀の刃一枚通さない」とも言われる程で、当時のインカ帝国の人々の建築技術の高さが伺えます。

サクサイワマン

ジグザグ状の城壁/サクサイワマン(撮影:ユーラシア旅行社)

クスコの主要広場から約2km北に、市街地とともに世界遺産となっているサクサイワマン遺跡があります。インカ時代、要塞であるとともに宗教儀礼の場でもあったと言われています。かつての城壁は20mの高さがありましたが、スペイン軍により大部分が破壊されてしまいました。現在は城壁の3層が残るのみですが、ジグザグ状の壁が約360mにも渡り続いており、インカの遺跡の中でも最大規模の石を見ることが出来ます。小さな石でも約40キロ、最大のものではなんと高さ8.5 m、360トンを超えるそうです。どの石組みも隙間なく精巧に組み上げられており、インカの建設技術の圧倒的な高さに圧巻です。

近寄ると石の大きさに驚きます/サクサイワマン(撮影:ユーラシア旅行社)

インティライミ祭

インティライミ祭にて(撮影:ユーラシア旅行社)

インティライミ祭(=太陽の祭り)とは、南米3大祭りの一つに数えられるインカ帝国のお祭りです。ケチュア語でインティは「太陽」、ライミは「祭り」を意味します。毎年6月24日の冬至の日にクスコで開催され、国内外から多く人々が集まります。最高神の太陽インティと大地の神パチャママに、1年間の収穫を感謝し、次の年の豊作を願う儀式として行われています。インティライミ祭は午前9時から、サント・ドミンゴ教会で始まり、行列をなしてアルマス広場へ、最後はサクサイワマン遺跡へと移動していきます。色とりどりの民族衣装をまとった人々が音楽と踊りを披露し、当時さながらの様子は見応えがあります。

インティライミ祭の皇帝(撮影:ユーラシア旅行社)
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クスコ観光時の注意点

クスコ観光時の注意点としては、やはり高山病でしょう。通常クスコに入るには標高0mのリマから飛行機で約1時間半で標高3400mのクスコに到着します。一気に標高が上がる為、その後の見学時に注意が必要です。体内の酸素は徐々に少なくなっていく為、最初は感じなくても数時間後に急に空気が薄く感じたり、気分が悪くなる事もあります。

高山病にならない為の主な予防策
1.走らずゆっくり行動する。
2.大きく深呼吸をしながら歩く。
3.大きい声で話さない。
4.水分をしっかり摂る。
5.万が一の時用に、飴等の糖分を持参しておく。
6.アルコール、タバコ、熱いシャワー(入浴も)を避ける。等
只、高山病は病気ではありませんので、注意しながら楽しく観光しましょう。

クスコで飲みたい、ペルーの名物ドリンク

チチャモラーダ

チチャモラーダと紫トウモロコシ(撮影:ユーラシア旅行社)

チチャモラーダとは、紫トウモロコシのジュースのこと。紫トウモロコシは、ワインの数倍ものポリフェノールが入っており、抗酸化作用のあるアントシアニンも豊富に含まれている為、栄養価がとても高いジュースです。少し甘酸っぱくて美味しいです。

インカコーラ

インカコーラ(撮影:ユーラシア旅行社)

ペルーのコーラは黒色ではなく、黄色!リマ市建設400年を記念して販売された、インカ帝国由来のインカコーラは、ペルーで大人気のドリンクです。鮮やかな黄金色で、甘味が強く、味付けが濃いめのペルー料理と相性がピッタリです。

ピスコサワー

ピスコサワー(撮影:ユーラシア旅行社)

ピスコサワーは、ペルーの代表的なカクテルです。ピスコという白ブドウで作られた蒸留酒に、卵白とレモン果汁、砂糖、氷を加え、ミキサーにかけてつくります。口当たりはまろやかで飲みやすいピスコサワーですが、ピスコのアルコール度数は40度前後と高いため、ご注意ください。

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