アグリツーリズモとは
アグリツーリズモとは、イタリア語の農業を意味する「アグリクルトゥーラ」と観光を意味するツーリズモの2つの単語を組み合わせて出来た言葉です。元々は都会の人が農村で過ごす休日(=観光)を指し、1960年代にトスカーナ州で生まれたと言われています。その後自然の中でゆっくり過ごし、地産地消の素材を利用した昔ながらの調理法で提供される料理を味わえるアグリツーリズモは全国的に広がり、現在ではイタリア全土で17,000軒前後のアグリツーリズモがあります。その多くでレストランに立ち寄って食事と雰囲気を味わう事も可能です。また、部屋数が少ないので長期個人旅行向けですが、宿泊を楽しむのも良いでしょう。
スローフードとは?スローフード運動発祥の地イタリア
スローフードという概念が誕生したのは、1989年のイタリアでした。当時大都市に入ってきたファストフードに対して、伝統的な地元の素材を伝統的な調理法を用いてできた料理を守って行くために対義語として生まれた概念です。この運動は今では世界160ヶ国以上に広まり、サステナブルな未来、SDGsとともに今後も広がっていく事が見込まれています。
既にアグリツーリズモが先行して誕生していたイタリアの地でスローフードの概念が生まれたのも偶然ではありません。理念や目標に共通項が多いアグリツーリズモとスローフードは今後も共に普及していく事が予想されます。
アグリツーリズモを訪れるべき3つの理由
田園風景の中にあるから
イタリアと言えば古代ローマの遺跡、ルネサンス期の都市国家から今日の大都市まで、人工的な建築や芸術作品が国中に散りばめられています。でもたまにはそこを一歩離れてみるのはも良いのではないでしょうか。アグリツーリズモは基本的に農村地帯にある場合が多いので、行くだけでもほっとするような風景が広がっていたりします。
人が優しいから
ローマやヴェネツィアなどの観光地で愛想の悪いレストランに入った事はありませんか?どうしても観光客が多く、回転が早いお店は一人一人へのサービスが疎かになりがちです。その点アグリツーリズモは、受け入れている客数が少ない為、一人一人へのサービスやホスピタリティは比較的行き届きやすくなっています。家族経営のアグリツーリズモも少なくないので、ただ食事に行くだけでもアットホームな心和む空気を味わえる事でしょう。
料理が美味しいから
そしてアグリツーリズモの一番の楽しみは、言わずもがなの料理です。イタリアは歴史的に地方分権の時代が長く、日本と同じように国の各地で、その土地の素材を利用したご当地料理が今日まで息づいています。
特に野菜やチーズはどのアグリツーリズモでも地元の素材で用意される事がほとんどなので、地産地消を地で行く料理が食べられます。大量生産されたスーパーの野菜とは一味違いますね。
日本ではスパゲティのイメージが強いですが、イタリアでは数多くのパスタの種類があり、アグリツーリズモでは自家製パスタを用意している所もあり、こちらも絶品。時には名産のキノコやトリュフ、新鮮なトマトやニンニクを相性がいいパスタと絡めてその土地の味を満喫する事が出来ます。
アグリツーリズモでの宿泊
アグリツーリズモは普通のホテルと比べて部屋数が少ない為、添乗員付きのツアーでは通常食事の立ち寄りでご案内しております。宿泊は一部シチリアのツアーでご案内しておりますが、スローライフをゆっくり堪能したいという方はスケジュールにゆとりを持った個人旅行のプランをご案内する事も出来ますので、お気軽にお問合せください。