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メルヘンの世界・中世ヨーロッパ街並み残るローテンブルク(ドイツ)

2022 3/07
目次

ローテンブルクとは

ドイツのロマンチック街道で特に有名な観光都市です。ローテンブルクには、城壁や石畳など中世の街並みがそのまま残っており「中世の宝石箱」とも呼ばれ、訪れる人々はそのロマンチックな街に魅了されます。街の正式名称は、ローテンブルク・オプ・デア・タウバー(ドイツ南部のタウバー川の上方にあるローテンブルクの意)。ローテンブルクの起源は10世紀頃、地方貴族のローテンブルク公が建てたお城を中心に城下町として始まり、その後神聖ローマ帝国の影響下におかれ商人の町として発展します。自由都市として認められたローテンブルクは、14世紀に2万人近い人々が暮らし繁栄していました。17世紀の30年戦争やペストの流行により衰退し、第2次世界大戦で40%まで焼失してしまいましたが、現在は修復、再建され観光地として、多くの人々が訪れるようになりました。

【ロマンチック街道とは】ドイツのヴュルツブルクからフュッセンまでの約350kmに及ぶ人気観光地街道です。ローテンブルクの他にもネルトリンゲンやディンケルスビュールなど中世の街並みが各所に残っており、ノイシュヴァンシュタイン城などの美しいお城、ロココ様式の世界遺産ヴィース教会といった見どころが点在し、おとぎ話の様な世界を満喫できます。

ローテンブルク (撮影:ユーラシア旅行社)

ローテンブルクへの行き方

ローテンブルクへは、フランクフルト発、またはミュンヘン発のロマンチック街道バスの利用が便利です。フランクフルトからローテンブルクまで約3時間、ミュンヘンからは約4時間が目安です。お時間に余裕があれば、途中でロマンチック街道の他の街に立ち寄り滞在しながら行くのもおすすめです。列車の場合、まずヴュルツブルク駅(Würzburg)またはアンスバッハ駅(Ansbach)から、普通列車でシュタイナハ駅(Steinach)に向かい、シュタイナハ駅でローテンブルク駅(Rothenburg)行きの普通列車に乗り換える必要があります。旧市街への最寄駅は、ローテンブルク・オプ・デア・タウバー中央駅(Rothenburg ob der Tauber)で、旧市街の入口まで徒歩10分ほどです。車の場合、騒音防止のため夜間(19時から6時まで)、旧市街中心部は通行禁止となりますのでご注意ください。

※バスや列車の運行スケジュールの最新情報は、各運行会社のホームページでご確認ください。 ◆ロマンチック街道バス時刻表

街歩きが楽しいローテンブルクの見どころ5選

プレーンライン

プレーンライン(撮影:ユーラシア旅行社)

マルクト広場から徒歩3分ほどの場所にある、ローテンブルクで最も有名で美しいとされる場所です。二股に分かれた石畳の坂道、真ん中には三角屋根の木組みの可愛らしいお家。中世の街並みをそのままに、古くからのカラフルな可愛い木組みの家屋や塔が並び、お店には中世風の看板が飾られ、まるでメルヘンの世界に迷い込んだような場所です。夜のライトアップされた雰囲気もとても素敵です。

市議宴会館の仕掛け時計

市議宴会館の仕掛け時計 (撮影:ユーラシア旅行社)

ローテンブルクの中心地にマルクト広場があり、14世紀ゴシックと16世紀ルネサンス様式が融合した市庁舎や市議宴会館があります。市議宴会館にある仕掛け時計には、マイスター・トゥルンクの伝説が残っています。約400年前の30年戦争が勃発していた時代、プロテスタントのローテンブルクの街はカトリック軍によって占領されてしまいます。占領軍は人々を斬首しようとしましたが、占領軍のティリー将軍が「3リットルのワインを一気に飲み干す者がいるなら、斬首を辞め街から撤退する」と言い、当時市長であったヌッシュが見事に飲み干しローテンブルクを救ったと言われています。時計の窓が開くとティリー将軍とワインを飲み干すヌッシュ市長の人形が現れ、ワインを飲み干す様子が再現されています。

マルクト広場(撮影:ユーラシア旅行社)

聖ヤコブ教会 聖血の祭壇

聖血の祭壇(引用pixabay)

荘厳なゴシック様式で造られた、ローテンブルクの街の中で最も大きいプロテスタント教会です。サンティアゴ・デ・コンポステラの巡礼ルートの通り道にあり、多くの巡礼者が訪れています。1311年から建設が始まり170年かけて建築されました。内装もとても美しく高さ17mのステンドグラス、白く塗られた壁や柱、有名な彫刻家の作品が飾られ、細部にまで細工が施されています。教会には、12使徒の祭壇と聖血の祭壇があります。西陣の2階にある聖血の祭壇は、ドイツ彫刻家のティルマン・リーメンシュナイダーの最高傑作と称えられ、高さ10mを超える祭壇の中央には最後の晩餐、左側にはイエスのエルサレム入城、右側にはゲッセマネの庭でイエスの祈りを表現した浮彫が彫られています。祭壇の上部にある十字架の水晶の中には、聖血が3滴納められていると伝えられています。

12使徒の祭壇(撮影:ユーラシア旅行社)

城壁歩き

引用:pixabay

ローテンブルクの旧市街は石造りの城壁で囲まれています。東のレーダー門は、昔鍛冶屋として使用され特徴的な木組みの家が目印です。14世紀末に建設された税関や門番小屋なども保存されています。レーダー門を中心に南のクリンゲン門と北西のクリンゲル門の約2.5kmは城壁に登って歩くことができ、メルヘンの街を上から眺めながら散策できるのも魅力的です。城壁には大砲のレプリカや見張りとして使用されていた窓があり、保存の為に寄付をした団体のネームプレートなどもあります。

銘菓 シュネーバル 街歩きの休憩に甘いものはいかがでしょうか。ローテンブルクには、ドイツ語で「雪玉」を意味する可愛らしいお菓子があります。クッキーの様な生地を細長く切り丸めて油で揚げ、上からチョコレートやシナモンなどでコーティングして作ります。色々な味やお店がありカフェで食べたり、お土産で買って帰るのにお勧めです。もともとシュネーバルは300年前からフランケン地方でお祝いの席で出されていた特別なお菓子でした。食感はサクサクとしていてあっさりと食べられ地元の人や観光客に愛されているお菓子です。

夜警ツアー

夜警ツアー (撮影:ユーラシア旅行社)

ローテンブルクに行った際にぜひ参加してほしい「夜警ツアー」。中世のローテンブルクには警備員として夜警をする人がいました。黒い制服を着て、20時から翌朝5時までランタンとホルンと槍をもち警備していました。夜警は危険を伴う仕事ですが、夜の街を守り誰よりも街のことを知っていました。夜警に扮したガイドさんが、ローテンブルクの30年戦争の悲劇、第二次世界大戦での出来事、復興など歴史を各所で話しながら案内してくれます。

ローテンブルク歴史祭(マイスタートゥルンク祭)

ローテンブルク歴史祭 (撮影:ユーラシア旅行社)

ローテンブルクでは、初夏の5月に中世の歴史を再現したお祭りが開催されます。人々が中世の衣装を着て、17世紀の30年戦争で当時の市長がワインを一気に飲み干し、占領軍から街を救った逸話を演じます。演劇や踊りで街が賑わい、お祭りの目玉パレードも行われます。子供から大人まで中世市民に扮した人々が集結して街を練り歩き、観客を盛り上げるパフォーマンスを繰り広げます。中世の街並みの中を衣装を着た人々が歌ったり練り歩く姿は、まるで昔にタイムスリップしたような気分になれます。

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