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旅するサハラ砂漠、おすすめ観光(モロッコ、チュニジア)

2022 12/14
目次

サハラ砂漠とは

朝日に照らされるサハラ砂漠/モロッコのメルズーガにて(撮影:ユーラシア旅行社)

アフリカ大陸の北部を占めるサハラ砂漠は、日本の24倍を超える広さを持ち、主に11の国と地域にまたがっています(モロッコ、アルジェリア、チュニジア、リビア、エジプト、スーダン、チャド、ニジェール、マリ、モーリタニア、西サハラ)。砂漠と聞くと、どこまでも続くさらさらとした砂の大地が思い浮かびます。しかし、こうした砂砂漠は意外にも少なく、サハラ全体の14%に過ぎません。残りのほとんどは、小石の敷き詰められた礫砂漠や、岩肌のむき出した岩石砂漠が広がっているのです。

サハラ砂漠といえば、『星の王子さま』を連想する方も多いのではないでしょうか。作家であり、飛行士でもあったサン・テグジュペリは、サハラ砂漠に不時着し、幾夜を過ごした経験を持っています。にもかかわらず、砂漠に対して抱いた思いは恐怖だけではなかったのでしょう。数々の作品の中で砂漠の美しさを表現してきました。『星の王子さま』の中でのサハラは、「王子さま」が辿り着き、さまよい歩いた末、「目には見えない大切なもの」を見つけることができた旅の終着点です。自分にとっての“大切なもの”は何だろうかと、思いを巡らしながら砂漠と向き合う…そんな過ごし方も良いかもしれません。

サハラの砂や小石はどこから来たの?
話はさかのぼること約1万年〜8千年前、最終氷期を終えた頃のサハラは水に恵まれた緑の大地でした。川は豊かな水をたたえ、その流れで山を侵食し、大量の砂礫を削り出します。時代が下り、気候変動によって乾燥化が進むと、水と緑は姿を消し、大小様々な砂や石だけが地表に残されることとなりました。中でも特に粒子の細かい砂は、風によってひとところに集められ、砂丘を形成しています。

サハラ砂漠に行くなら

ラクダ引きをしていたベルベル人の人々/モロッコのメルズーガにて(撮影:ユーラシア旅行社)

観光で訪れるなら、モロッコまたはチュニジアからのアクセスがお勧めです。陽光に染まるオレンジ色の砂丘や、さらさらと音を立てて流れ落ちる砂、目を向けるたびに姿を変える風紋など、まさにイメージ通りの「サハラ」に出会えます。モロッコ、チュニジアにアルジェリアを加えた3ヶ国は、日の沈む国「マグレブ」と呼ばれ、先住民のベルベル人とアラブ人の文化が重なり合う独特な文化圏でもあります。

ベルベル人とは?
紀元前よりこの地で暮らしを紡いできた先住民族です。ベルベル語派を母語とする人々を総称してこのように呼んでいますが、地域によって人種や生活の在り方は様々です。7世紀にイスラームが成立すると、次第にムスリムのアラブ人たちが力を増し、ベルベル人は追いやられるように、砂漠周辺や山岳地帯へと拠点を移します。以来、険しい環境の中で生きる術を編み出しながら、独自の生活を送ってきました。長い歴史の中で、ベルベル人とアラブ人の文化はところどころ混ざり合い、一方でそれぞれの独自性も保ち、今日のマグレブ諸国を形作っています。ちなみに、「ベルベル」は外国人からの呼称であり、彼ら自身は「アマジグ」と名乗っています。自由の民を意味する言葉だそうです。

サハラ砂漠への行き方、アクセス

メルズーガへ(モロッコ)

メルズーガは、モロッコにおけるサハラ砂漠観光の拠点です。
陸路の場合:首都カサブランカから約10〜12時間の移動となります。途中に見所の街が点在していますので、2〜3泊ほど寄り道をしながら進むのが一般的です。
空路の場合:カサブランカからエルラシディアまでの国内線を利用すれば、飛行時間が約1時間、そこからの陸路が約2時間に短縮できます。

トズールへ(チュニジア)

トズールは、チュニジアにおけるサハラ砂漠の玄関口の一つです。
陸路の場合:首都チュニスから約7時間の移動となります。
空路の場合:チュニスからトズールまでの国内線を利用すれば、飛行時間約1時間で到着できます。

クサールギレンへ(チュニジア)

クサールギレンは、チュニジアにおけるサハラ砂漠観光の拠点です。交通機関は充実しているとは言い難く、ツアーの利用が一般的です。空路、チュニスからの国内線を利用すれば、トズール、ジェルバ島、もしくはガベスまでの飛行時間が約1時間、そこから陸路にて約3〜4時間の移動となります。

※飛行機の運行スケジュールは、各航空会社のホームページにてご確認ください。

サハラ砂漠のおすすめ観光スポット

メルズーガの見どころ(モロッコ)

メルズーガの大砂丘

広大なサハラ砂漠の砂丘群/モロッコのメルズーガ(撮影:ユーラシア旅行社)

延々と続くかのような砂丘群を心ゆくまでお楽しみください。

ベルベル人のテント

ベルベル人のテント/モロッコのメルズーガ(撮影:ユーラシア旅行社)

メルズーガのベルベル人たちは、農業の時期には定住し、遊牧の時期には移動する半農半牧の生活を行ってきました。そんな彼らにとって、第二の住みかといえるテントの様子を見学する事も可能です。

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トズール近郊の見どころ(チュニジア)

トズール

トズールの旧市街(メディナ)/チュニジア(撮影:ユーラシア旅行社)

ナツメヤシの栽培で栄えたオアシス都市で、旧市街(メディナ)には美しい日干し煉瓦造の街並みが残っています。

オング・エル・ジャメル

オングエルジャメル
スター・ウォーズの撮影セットの一部が残っているオング・エル・ジャメル/チュニジア(撮影:ユーラシア旅行社)

小高い砂丘が広がる他、映画『スター・ウォーズ』の撮影地としても知られています。

オング・エル・ジャメルにあるラクダ岩/チュニジア(撮影:ユーラシア旅行社)
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ショット・エル・ジェリド(ジェリド湖)

雨季のショット・エル・ジェリド/チュニジア(撮影:ユーラシア旅行社)

サハラ北部最大の塩湖です。普段は一面に塩が広がる大地ですが、雨の多い季節(10〜11月)になると湖が出現します。太古の昔は海でした。

ショット・エル・ジェリド(ジェリド湖)/チュニジア(撮影:ユーラシア旅行社)

クサールギレン近郊の見どころ(チュニジア)

クサールギレンの砂丘

夕陽でより赤く染まるクサールギレンの砂丘/チュニジア(撮影:ユーラシア旅行社)

赤い砂漠と呼ばれる通り、赤褐色の砂が美しい砂丘群です。

マトマタ

マトマタの穴居住宅/チュニジア(撮影:ユーラシア旅行社)

ベルベル人たちの穴居住宅が点在しています。地中に大きな縦穴を掘り、そこからさらに横穴をあけて部屋を造っています。土の中は夏に涼しく、冬に暖かく、さらには砂埃の侵入を防いでくれる砂漠ならではの住宅です。

ホテル・シディ・ドリス/チュニジアのマトマタ(撮影:ユーラシア旅行社)

穴居住宅の一つを改装したホテル・シディ・ドリスは、映画『スター・ウォーズ』の撮影地としても知られ、中庭には小道具が飾られています。

サハラ砂漠でできること

朝日鑑賞

朝日鑑賞/モロッコのメルズーガ(撮影:ユーラシア旅行社)

サハラを訪れるなら、朝日鑑賞は外せません。薄明りの空の下、じっと待ち続けると、太陽は砂丘の向こう側からその姿を現します。朝焼けの光は、砂の大地をよりいっそう鮮やかなオレンジ色に染め上げ、幻想的な光景を見せてくれることでしょう。

星空観賞

星空観賞/モロッコのメルズーガ(撮影:ユーラシア旅行社)

街の灯りから離れ、極度に乾燥した砂漠の夜は、絶好の星空スポットでもあります。輝きの少ない星さえもはっきりと見え、空一面に星が散らばる様子はまさに天然のプラネタリウムです。

ラクダ乗り体験

ラクダ+砂漠は絵になります/モロッコのメルズーガ(撮影:ユーラシア旅行社)

砂丘は歩いても楽しいですが、ラクダに乗ることもできます。

アフリカにいるラクダはヒトコブラクダで、古くからサハラでの交易を支えてきました。フタコブラクダよりも暑さに強く、背が高いと言われます。コブの高さは地上から約2mになり、目線が上がるため、ラクダの上からの景色はまた変わって見えることでしょう。

ラクダ乗り体験中の様子/モロッコのメルズーガ(撮影:ユーラシア旅行社)

宿泊

メルズーガに泊まるなら「オーベルジュ」(モロッコ)

オーベルジュ一例「トンブクトゥ」/モロッコのメルズーガ(撮影:ユーラシア旅行社)

オーベルジュとは、宿泊施設を備えたレストランのこと。設備の整ったお宿で、モロッコらしいお食事とともに、砂漠でのご滞在をお楽しみください。

クサールギレンに泊まるなら「テントホテル」(チュニジア)

クサールギレンテントホテル/チュニジア(撮影:ユーラシア旅行社)

砂漠に囲まれたテントホテル、ヤディス・クサールギレン。テントと言っても、シャワー・トイレ付、冷房設備やベッドもあります。刻一刻と移り変わる空と砂漠のコントラストをご堪能ください。

サハラ砂漠観光の注意点

万全の備えで観光を楽しみましょう/モロッコのメルズーガ(撮影:ユーラシア旅行社)

服装について
日中は気温に合わせた涼しい服装で結構ですが、肌を露出するとかえって直射日光がじりじりと照りつけてくるため、薄手の羽織物やストールを活用すると良いでしょう。一方、日没後の砂漠は思いのほか寒くなります。星空観賞や朝日鑑賞の際は、フリースなどの暖かい上着が必要になりますのでお忘れなく!
また、風が強い時には砂が吹き付けてくることもあります。顔や髪にかからないよう、ストールがあると安心です。タオルや手ぬぐいでも大丈夫ですが、長さがあった方が使いやすいですよ。
ラクダに乗る際は、鞍には持ち手が付いていますが、金属製のため長時間触れていると冷たく感じます。手袋を着けてしっかり握っていただけると安心です。

履物について
脱げにくいサンダルと靴下がお勧めです。砂漠を歩く際、スニーカーですと内部に砂が入り込みやすく、次第に歩きにくくなってしまいます。また、入り込んだ砂を落とすのにも一苦労。足が固定できるような脱げにくいサンダルが便利です。
さらに、日中は砂の温度が熱くなることや、小石などでけがをしてしまうことがあります。砂が素肌に触れないよう、やや厚手の靴下が必要です。

その他
カメラなどの精密機器をお持ちの方は、砂が入り込むことで故障する恐れがあります。市販のカバーや、ビニール袋で包むなどご対策ください。日差し対策のサングラスや、乾燥対策の保湿剤なども、必要に応じてお持ちいただくと良いです。

サハラ砂漠で生まれた名物料理・飲み物

タジン

独特なかたちが目を引くタジン/モロッコ(撮影:ユーラシア旅行社)

モロッコ料理として人気のタジンは、とんがり帽子のような形をした蓋が特徴的な鍋を用いた煮込み料理です。かわいらしい蓋は飾りにあらず。具材から出る水分が水蒸気となり、とんがった蓋の頂点に集まると、水滴となって再び鍋の中に落ちてゆくため、食材の水分だけでもしっかり蒸し上げられる仕組みになっています。というのも、タジンはもともとベルベル人が砂漠の地で食べていた料理なのです。具材となるお野菜やお肉、味付けのスパイスは、地域や時期によってさまざま。各地で食べられるので比べてみても楽しいですね。

クスクス

国や地域によって様々な味付けがあるクスクス/モロッコ(撮影:ユーラシア旅行社)

世界最小のパスタといわれるクスクスもまた、ベルベル人の料理が原型になっています。調理に用いるクスクス鍋(ケスカス)は、上下二層の構造です。下段でスープを煮込み、その香りが付いた蒸気で上段のクスクスを蒸し上げるのです。小さな粒状になっているのは、蒸気だけでも調理しやすいからなのでしょう。

ミントティー

ミントティーは高い位置から注ぎ入れます/モロッコ(撮影:ユーラシア旅行社)

ベルベル人にも愛される、マグレブの飲み物といえばミントティーです。もともとは、ミントと砂糖をグラスに入れ、お湯を注ぐ簡易的なものでした。しかし、現在親しまれているものは緑茶ベース。中国産のガンパウダーという茶葉を濃いめに煮出し、たっぷりのフレッシュミントと角砂糖を加えていただきます。砂漠で乾いた体に染み渡るような甘味と清涼感です。

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