女子旅にモロッコをおすすめする理由とは
ヨーロッパに一番近いアフリカ大陸にある国、モロッコ。空気が澄んだ日にはスペインから海の向こうに目視できるほどの距離にあり、イスラム諸国の中でも気軽に訪問できる国の一つ。西欧の雰囲気とイスラム文化のエキゾチックな雰囲気、そしてアフリカ大陸のダイナミックな自然が程よくミックスされたモロッコは、旅好き女子リピート必至のお勧めエリア。女子の心をくすぐるポイントが溢れています!
そんな魅惑溢れるデスティネーションであるモロッコの『推し』をご紹介します。
魅惑のリアド 究極の推し宿5選
リアドとは
リアド(リヤド)とは、緑あふれるパティオ(中庭)を囲む形で部屋を配した伝統的な造りをしたモロッコ邸宅を改装した宿泊施設のこと。90年代後半ごろに登場し、いまやモロッコツーリズムに不可欠の存在として世界に知られる宿泊施設となりました。その世界的に人気となった発端は、ヨーロッパ人が邸宅のオーナーとなり、伝統的なモロッコ邸宅に洗練されたデザインなどを取り込みながらリノベーションを施し、ヨーロッパ&エキゾチックさを兼ねた魅力的な宿泊施設として生まれ変わらせたからです。モロッコの伝統的な工芸や装飾をヨーロッパのセンスで練り上げた内装で、Art De Vivre(アール・ド・ヴィーヴル)の感性に満ちたリアドは、どこを切り取ってもフォトジェニックで女子の心を鷲掴みにされること間違いなし!新市街に建つ大型ホテルとは違い、もともとは個人宅であったリアドが建つのはメディナの中。迷路のような細い路地に面した素朴で小さな扉を開いた先に現れる、秘密の花園のような空間、メディナの喧騒が一瞬で楽園に変わる瞬間を味わえるのもリアドならではの体験。この上なく可愛くお洒落な部屋で目覚め、緑あふれる中庭で朝食。メディナ散策の後は火照った体を中庭のプールで冷やし、テラスのカウチで日光浴。夕方はリアドのハマムで体をほぐし、スパのマッサージで癒される・・・そんな極上の体験が詰まっている女子旅にお勧めのリアドをご紹介します。
Villa des Orangers(マラケシュ)
マラケシュメディナの中心、ジャマ・エル・フナ広場から徒歩数分という立地ながら、喧騒とは無縁の静かで穏やかな時間が流れる高級リアド、Villa des Orangers。オレンジの木が茂る3つのパティオには爽やかな空気が満ち、1年中楽しめる温水プールも完備。モロッコに7つあるルレ・エ・シャトー加盟ホテルの1つで、そのホスピタリティは数ある高級リアドの中でも随一のクオリティ。どんな人にも心地よい絶妙なさじ加減でコーディネートされた客室、極上の施術で評判のスパ&ハマム、マラケシュでもトップクラスのモロカンフレンチを堪能できるレストラン、すべてがそろったリアドでの滞在が大人女子の心を癒してくれます。
Casa Perleta(シャウエン)
青一色のメディナの片隅に、より深い青を纏ってたたずむCasa Perleta。メディナの路地からさらに下へ、深い湖の底へ向かうような階段を降りた先にある控えめな入り口。わずか一人分の幅の階段が繋ぐ各フロアに、シンプルだけどカラフルで可愛いらしいインテリアでまとめられた部屋。最上階のテラスの扉を開けた瞬間に零れる日だまりは、青い水底から光あふれる水面に浮上してきたような解放感を与えてくれます。シャウエンの隠れ家リヤドのキラキラの青いテラスで、カウチのカラフルなクッションに体をうずめながらおしゃべりとミントティーと甘いクッキーに癒される女子的昼下がりはいかがですか?
Riad Fes(フェズ)
モロッコ・イスラム芸術とアンダルシアスタイルの粋を極めた絢爛さが魅力の一軒。シンプルかつスタイリッシュな傾向が強まりつつある最近のリアドとは一線を画し、伝統的なスタイルを継承しつつも、一歩間違うとtoo muchで野暮ったくなりがちなこの路線を、絶妙なバランス感覚で、究極的なエレガントさに昇華した内装は必見。フェズに数多ある高級リアドの中でも唯一、ルレ・エ・シャトーが認めたRiad Fezが持つArt De Vivre(アール・ド・ヴィーヴル)の精神は、他では味わえない優雅な滞在を約束してくれます。
Villa Maroc(エッサウィラ)
大西洋の青と眩しい太陽の光に満ちたエッサウィラの街の雰囲気をそのまま表したような、海辺の別荘のようなリアド、Villa Maroc。白と青を基調とした建物の中を、パティオに降り注ぐ日差しが明るく照らし、海から吹く爽やかな風が白いカーテンを揺らして吹き抜ける客室はモロカンインテリアでシンプルにまとめられています。3件の邸宅を繋げたこのリアドには、随所にちょっとしたくつろぎ空間があり、宿泊客はそれらの空間の中から選んだお気に入りの場所で食事を楽しむことができます。白地に青のうろこのような模様とぽてっとした馬蹄アーチのようなモチーフが特徴的な、Villa Marocオリジナルの食器で提供されるタジンやクスクスといったモロッコの伝統的な家庭料理は、素朴だけれどとっても美味しいと地元でも評判の味。
Luxury camp chebbi(メルズーガ近郊・サハラ砂漠)
サハラ砂漠を快適に楽しむ宿、といえば砂漠の入り口に建つオーベルジュでの滞在が一般的ですが、最近は砂漠の中で宿泊するキャンプ泊の人気が高まっています。砂漠の真ん中で満点の星空の下でテント泊をしたいけれど、シャワーは浴びたいしトイレは清潔であってほしい、寝るときに砂だらけになるのは避けたいし、昼間のメイクや日焼け止め、きちんとオフしてから眠りたいし…という女子の願望を全てかなえてくれるLuxury camp chebbi。メルズーガからラクダの背に揺られること1時間、千夜一夜物語のプリンセスのような気分の滞在ができる幻想的なキャンプサイトが現れます。ローズ、ラベンダー、スカイブルー、それぞれのテーマカラーで品よく纏められたテント内のベルベルテイストのインテリアはため息必至の可愛らしさ。プライベートシャワーとトイレも完備、ふわふわの大きなベッドが砂漠の真ん中にいるということを忘れてしまうほどの高級感で安眠を約束してくれます。日が暮れた後は、モロッコランプが優しく照らす屋外でサハラ砂漠の満点の星空を眺めながらのディナーを。
推しコスメ オーガニックコスメ天国モロッコの、殿堂入り美容アイテム3選
モロッコは世界が注目する美容大国。キレイを探求する女子を魅了してやまないコスメや美容体験に溢れているのです。モロッコの旅では避けて通ることができない、女子のお肌の大敵、砂漠の乾燥も、降り注ぐ紫外線も、モロッコの極上美容スキルが癒してくれます。
「モロッコの黄金」アルガンオイル
その類まれな抗酸化がもたらす美肌効果で世界中から注目されているアルガンオイル。そのもととなる実がなるアルガンツリーは、地球上でもモロッコの南西部にのみ群生している木です。モロッコの奇妙な風景として知られている、木登り山羊。あの、山羊が鈴なりになっている木こそが、アルガンツリーです。モロッコのスークのいたるところで売られているアルガンオイルですが、品質もピンからキリまで様々。良い品質のものを購入するには、事前のリサーチもしっかり行うことをお勧めします。
スパのあるリアドに滞在しているなら、リアドのオーナーに彼らがいつもアルガンオイルを仕入れているお店や薬局を紹介してもらうのもよいでしょう。
植物由来のオーガニックな口紅 アケール
モロッコの女性たちが化粧品を購入する場所、それはなんとスパイスショップ。色とりどりの香辛料と共に、イスラムな可愛さ満載のコスメが売られているのです。そんなスパイスショップで見つけたモロッコの口紅。素焼きのポットの内側の赤い色、水で濡らした指で触れ、溶け出した色素を唇に塗ります。赤い色の原料は紅花やザクロの樹皮、ヒナゲシなどの天然の植物で鮮やかなのに肌馴染みの良い自然な色味。材料の植物により色味が微妙に違うので意外とバリエーション豊か。含まれる天然成分が唇をケアしてくれる効果もあるそうです。1個5DH(≒60円)とお手頃すぎる値段も魅力です。
美肌を約束する万能粘土 ガスール
モロッコでは昔から体を洗う際に「ガスール」という粘土が使われてきました。太古の海が地殻変動により湖となり、そこに堆積した鉱物が長い年月をかけて変化し、さらにそこにおきた地表運動やその他の条件が複雑に絡み合うことで作り出されたガスールは、モロッコの国土を東西走るアトラス山脈近郊のごく限られた地域でのみ採掘される大変貴重な鉱物。ガスールは水に溶かされると、その粘土の粒子がマイナスインを帯び、肌や髪の汚れを吸着する抜群の洗浄効果を発揮します。一方でマグネシウム、カルシウムをはじめ大量に含まれているミネラルはプラスイオン化して水に溶け込み肌や髪に潤いを与えてくれます。
ガスールの効果を実感するには、ハマムが一番。自前のハマムグッズを持っていく公共のハマム(日本の銭湯のような感じ)は技術的にも衛生面や治安的にも少しハードルが高いですが、スーペリアクラス以上のリアドが自前で持っているハマムやスパ施設であれば、すべてお任せで安心して気軽に楽しめます。更にトップクラスのラグジュアリーリアドのスパなら、最高品質のサボンノワール、ガスール、ヘナ、アルガンオイルをふんだんに使った贅沢なハマム体験ができます。自分へのご褒美にと体験してみてはいかがですか。