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世界最深、透明度世界一の湖!バイカル湖(ロシア)

2022 4/04
目次

バイカル湖とは

バイカル湖(撮影:ユーラシア旅行社)

バイカル湖はロシア共和国南東部、シベリアにある三日月形の湖です。面積は31,494㎢と、アジア最大級の大きさ(カスピ海やアラル海をのぞく)。これは日本最大の湖、琵琶湖の47倍もの大きさに当たります。最大水深1700m、豊かな貯水量、40m下まで見える透明度と、あらゆることにおいて世界一を誇っています。地元民族の言葉で「豊かな湖」「豊かな明かり」「大きな湖」などの意味するバイカル湖にはバイカルアザラシやオームリ、チョウザメなど固有種も多く生息しています。

約3000万年前に海溝が孤立して淡水化した世界最古の湖でもあり、1996年には世界遺産に登録されました。湖が青く透き通る夏はクルーズや釣り、湖畔の森林浴でのんびり過ごし、冬は氷結した湖の上を歩いたりドライブして氷の世界を楽しめます。

バイカル湖への行き方、アクセス

バイカル湖の拠点となるのはリストヴィヤンカ。日本からの直行便はありません。まずはモスクワ又はウラジオストクへ行き、乗り継いでイルクーツクへ。その後バスで2時間ほどです。
※航空機の運航スケジュールは、各航空会社のホームページをご確認ください。

バイカル湖のみどころ、おすすめの観光5選

リストヴィヤンカ

リストヴィヤンカ村市場、オームリの燻製(撮影:ユーラシア旅行社)

リストヴィヤンカはバイカル湖南部、湖から唯一流れ出ているアンガラ川のほとりにある村です。人口は2000人ほど。煙突つきのカラフルで可愛らしい木造の家々が並ぶ静かな村です。夏になるとクルーズや展望台までのハイキングなど、バイカル湖観光を楽しむ人で賑わいます。

村を歩けば、松林に囲まれた湖と遠くの山々を望む絵になる風景を楽しめます。あちこちから漂う香ばしい香りは燻製されたオームリです。元々半農半漁で暮らしていた地元の人々が自分で捕ってきたバイカル湖固有の魚オームリを燻製にして観光客にも売っています。他にも、市場にはマトリョーシカなどのお土産も売られています。
また、リストヴィヤンカには日本人墓地もあります。シベリアに抑留されたまま帰ることの出来なかった方の一部が眠っています。

バイカルアザラシに会えるバイカル博物館

バイカルアザラシは世界で唯一淡水に住むアザラシ(撮影:ユーラシア旅行社)

古代湖であるバイカル湖は、長い時間をかけて固有の生態系が進化しました。湖周辺で生きる水生生物は約1500種。そのうち3分の2が固有種で「ロシアのガラパゴス」と言われます。バイカル博物館では、バイカル湖に生息している様々な生物に関しての展示やバイカル湖が形成された歴史などが分かり易く展示されています。
水族館コーナーにいるバイカルアザラシはその可愛らしい見た目からも人気絶大!濃い灰褐色、脂肪を蓄え丸々と太ったその体格とキョロキョロと辺りを見渡す丸い目が特徴です。淡水に棲んでいるバイカルアザラシは浮力を必要とするため脂肪を多く蓄えているそうです。優れた水深能力を持ち、連続で数十分も潜ることができます。現在その生息数は7~9万頭と推定されます。

つぶらな瞳も愛らしい(撮影:ユーラシア旅行社)

タリツィの木造建築博物館

タリツィの木造建築博物館(撮影:ユーラシア旅行社)

木造建築博物館は18世紀頃の村の暮らしを再現した野外博物館です。広大な敷地の中に教会や学校、民家など様々なものが再現されて実際の村のように配置されています。学校には教室、廊下、食堂以外に教師のための部屋があり、教師が住み込みで働いていたという当時の様子が分かります。

村(博物館)には8つの塔を持つ要塞があり、塔の上の礼拝堂にはイコンも飾られています。農機具や遊び道具、シャーマンの儀式の道具などもあり、シベリアに住む少数民族の歴史や伝統についても学ぶことができます。リストヴィヤンカから、アンガラ川沿いを北におよそ20km行った辺りの森の中にあります。

オリホン島

オリホン島のシャーマン岩(撮影:ユーラシア旅行社)

オリホン島はバイカル湖に浮かぶ最大の島です。イルクーツクより車で4時間。バイカル湖の中央辺りに位置します。島へはフェリーで湖を渡って行きます。面積は730㎢、奄美大島より少し大きいくらいの大きさです。長さ72km、湖と同じような細長い島で、南部、中部は砂地や砂丘、草地、そして東部には険しい山々が聳える変化にとんだ地形です。人口1500人で、モンゴル系の先住民族・ブリャート人が魚業、農業、牧畜、そして観光業を営んで暮らしています。
犬の歯という意味を持つ「ボボイ岬」や三兄弟「サガン・フシュン岬」、かつてはシャーマン以外が近づくことを許されなかった「シャーマン岩」など荒々しい自然とバイカル湖が折りなす美しい景観を楽しむことができます。

氷結のバイカル湖

氷結のバイカル湖(撮影:ユーラシア旅行社)

冬になるとバイカル湖は徐々に凍りはじめ、2~5月は巨大な湖全体が氷の世界で覆われます。オリホン島へのフェリー乗り場で停泊していた船も湖と共に完全に凍りつき、春、氷が溶けるまでは動かすことはできません。凍った湖には道路標識がつき立てられて、冬季限定の氷の道路が出来上がっています。車はツルツルと滑りそうな氷の上を走ってオリホン島に向かいます。島での移動はいつも走る陸の道ではなく、島の外側、氷の上をドライブします。

氷の上に突き立てられた道路標識(撮影:ユーラシア旅行社)

車を降りての氷上散歩は靴にアイゼンをつけて楽しみましょう。断崖に打ち寄せた波が凍って出来た奇怪な形の氷柱や水泡が凍ったアイスバブル、時には氷に閉じ込められた魚など、様々な氷の姿を見ることができます。氷の下は1000m以上にもなる深い湖です。

バイカル湖の氷の上に立つ(撮影:ユーラシア旅行社)

あちこちに、割れた巨大なガラスのような氷の塊が沢山あります。これは気温差によって氷に亀裂が入り、そして隆起したものだそう。厚さ数十cmもある巨大な氷を通して向こう側を見ると、まるで氷に閉じ込められた世界のようです。朝日や夕日も必見です。冷たく澄んだ空気の中、氷結した湖を照らす光は幻想的な光景を生み出します。

リストヴィヤンカやタリツィの木造建築博物館なども一面銀世界に覆われ、夏の景色とはまるで別の場所のように感じます。犬ぞりも冬ならではのアクティビティで楽しめます。
最高気温20~0度、最低気温はマイナス20~30度という厳しい冬の時期ですが、見渡す限り氷に覆われた世界は絶景で一見の価値ありです。

犬ぞり体験(撮影:ユーラシア旅行社)

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