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現在・過去・未来をめぐる生まれ変わりの霊山・出羽三山へ(山形)

2021 6/17
目次

出羽三山とは

羽黒山山頂鳥居(撮影:ユーラシア旅行社)

出羽の国、現在の山形と秋田にまたがる地域の旧名のもととなった出羽の山は、山形県の日本海側庄内地方の鶴岡市にある月山を主峰とする霊山です。古来より修験道の場として多くの信仰を集め、今も神秘的な雰囲気に包まれています。

出羽三山への行き方、アクセス

出羽三山への旅は拠点となる鶴岡を目指します。

空路:最寄りの庄内空港へは羽田空港から約一時間の空の旅です。全日空が一日4往復運航しています※最新の運航状況はANAのサイトをご確認下さい。庄内空港から鶴岡両方面へは飛行機の運航にあわせた時間の「庄内空港連絡バス」が便利です(空港⇔鶴岡駅前約30分)。名古屋、札幌からは山形空港へ飛び、レンタカーなどを利用する方法もあります。

鉄道:東京からの場合、上越新幹線で新潟まで行き(約2時間)羽越本線で日本海側を約2時間で鶴岡に到着します。日本海側の景観は外国の方などに人気です。また、山形新幹線で新庄まで行き(約3時間)、陸羽西線で途中余目駅で乗り換えて約1時間で鶴岡です。新庄周りのほうが時間はかかりますが、最上川沿いの景色を楽しみながらこのルートで庄内を目指した松尾芭蕉やイザベラ・バード、おしんなどに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
高速バス:東京、大阪、京都や仙台、山形などとの都市間の高速バスも運行しています。

鶴岡から一番ちかい羽黒山までは庄内交通バスで約50分、月山へも庄内交通バスでアクセスできます(夏期のみ)、一番奥の湯殿山へは定期運航の公共交通機関はございません。空港や鶴岡駅からのハイヤー利用やマイカー、レンタカーなどを利用します。途中有料道路を通過します。また参道部分は一般車両は通行できませんので、駐車場からは本宮参拝バスに乗り換えが必要です。湯殿山、月山へは夏期のみの運航です。

羽黒山(はぐろさん)

羽黒山神社(撮影:ユーラシア旅行社)

伝説によれば、出羽三山の開祖「蜂子皇子(はちのこおうじ・蘇我馬子に暗殺された崇峻天皇の第3皇子・聖徳太子のいとこ)」は、父が弑された政変に際し都を脱し、遠く由良の浜(現在の鶴岡市)にたどり着きました。浜の乙女たちにより霊山の存在を知り山中に分け入り、大きな三本足の烏の導きで霊峰に至ります。烏が止まった杉の木の下に観世音菩薩を見出し、その山を烏にちなみ羽黒山と名付けました。仏教に帰依し修行を重ねて出羽三山を開き、多くの人々の病や苦悩を除いたことから「能除仙(のうじょせん)」と呼ばれ信仰を集め、また多くの道を求める人たちが修行者として山に集いました。
冬季は雪に閉ざされる月山や湯殿山より、標高418mと低く、鶴岡にも近い羽黒山は三山のなかでもアクセスもしやすいところです。(冬季の訪問時には長靴など雪に対する備えが必要です)

羽黒山参詣

随神門(撮影:ユーラシア旅行社)

羽黒山は車で出羽三山を合祀する出羽三山神社近くまで行くことができますが、古来の雰囲気を楽しめる参道を歩くのがおすすめです。随神門から山頂まで杉林の中を続く約2500段の石段を登ります。随神門から参道へ入り祓川、須賀の滝や天然記念物で樹齢1000年といわれる翁杉(じじすぎ)を見つつ進むと国宝の五重塔が見えてきます。

東北最古!国宝の五重塔

五重塔(撮影:ユーラシア旅行社)

杉並木を進むと見えてくる五重塔。平将門の創建とういう伝説も残ります。現存するものは文中年間(約600年前)羽黒山別当であった武藤政氏の再建といわれます。素木造り、柿葺、三間五層のすっと美しい姿に思わずため息がこぼれます。

2446段の石段

羽黒山杉並木(撮影:ユーラシア旅行社)

力餅でパワーチャージ!
一番キツイ二の坂を抜けたところにある「二の坂茶屋」で一服しましょう。昔ながらの力餅が有名です。晴れた日には庄内平野から日本海までを一望できます!

力餅(撮影:ユーラシア旅行社)

羽黒山神社三神合祭殿

羽黒山神社三神合祭殿(撮影:ユーラシア旅行社)

その名の通り、羽黒山・月山・湯殿山の三神を祀っています。冬の間参拝が叶わない月山、湯殿山に合わせてお参するためです。現在の祭殿は文政元年(1818年)のもので羽黒派古修験道独特のスタイルです。国の重要文化財に指定されています。

◆出羽派古修験道
修験道といえば役小角が有名ですが、その役小角もこの出羽三山で修業をしたといわれることから、当地の修験道はより古い「出羽派古修験道」と呼ばれています。

日本百名山のひとつ月山(がっさん)

標高1984mの火山。松尾芭蕉が「雲の峯 いくつ崩れて 月の山」と読みました。

月山神社

月山神社

月山山頂に鎮座し月読命を祀っています。延喜式神名帳にも載る古社です。神社へは八合目の駐車場まで車で、あるいはスキー場のリフトを利用し姥沢駅などへ上り、そこから登山路を片道3時間強歩きます。夏期のみの開山ですが夏でも残雪があることがありますので雪山登山用の装備が必要です。また、参拝に際しては御祓いを受ける必要があります。

御田原神社となで兎

御田原神社のなで兎(撮影:ユーラシア旅行社)

月山の八合目駐車場からあるいて10分の所にあり、奇稲田姫神を祀っています。月といえば兎、月山の神の御遣いである兎の像「なで兎」をなでると悪運を払う効果があるとか。

神々の水田のような絶景!高山植物の宝庫弥陀ヶ原

弥陀ヶ原湿原(撮影:ユーラシア旅行社)

庄内平野を見渡す月山の八合目には大小さまざまな沼が点在する弥陀ヶ原湿原が広がっています。駐車場から一周1~2時間の平坦な木道ウォーキングでは様々な高山植物に出会うことができます。

ニッコウキスゲ(撮影:ユーラシア旅行社)
ハクサンシャクナゲ(撮影:ユーラシア旅行社)

出羽三山の奥の院・湯殿山(ゆどのさん)

月山南西に連なる山で標高1500m。江戸時代には「西の伊勢参り、東の奥参り」と言われ多くの参拝者でにぎわいました。出羽派古修験道の霊地で「語るなかれ」「聞くなかれ」と戒められ芭蕉もここでは「語られぬ湯殿にぬらす袂かな」と読むにとどめました。

湯殿山神社本宮

湯殿山(大鳥居)

現在も本宮参拝前には御祓いが必要で、靴や靴下を脱ぎ裸足で参拝をします。また写真の撮影も禁じられています。社殿はなく巨大な霊験をご神体として祀っています。

湯殿山注連寺(ちゅうれんじ)

湯殿山注連寺

森敦氏の小説『月山』の舞台にもなった注連寺は弘法大師が湯殿山を開山した際に人々の祈祷所とするためにお堂を立てたのが始まりと言われます。鉄門海上人の即身仏が安置されています。
またかつて月山と湯殿山が女人禁制だった時代には女性たちが月山や湯殿山を拝む遥拝所になり多くの女性たちを受け入れました。堂内の天井画や七五三掛桜なども見逃せません。

◆丑年と出羽三山
出羽三山の奥の院である湯殿山と注連寺が開かれたのが丑年であった、また月山がかつてその姿から臥牛山と呼ばれたことから丑年は十二支の中でも特別な御縁年とされています。

精進料理

羽黒山参籠所「斎館」

出羽三山の旅では鶴岡市内のホテルを拠点とすることが多いですが、山中の参籠所に泊まることもできます。また宿泊をしなくても精進料理をいただくことができます。(予約が必要であったり数量限定なので事前に確認を)

麦切り

麦切り(撮影:ユーラシア旅行社)

鶴岡を中心とした庄内の名物麦切り。冷や麦やそうめんより太くうどんより細い小麦性の麵です。つけつゆにネギや和辛子を入れてつるっとしたのど越しを楽しみます。

東北地方への旅はこちら

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