世界遺産、五箇山の合掌造り集落とは
富山県南西部の山間に佇む40の古集落群の総称が五箇山です。その内菅沼と相倉の二つの集落がその歴史的価値と伝統を認められて世界遺産に登録されています。1000m級の山々に囲まれた五箇山地域は日本有数の豪雪地帯で、冬の大雪を凌ぐために傾斜の付いた大きな屋根の合掌造り家屋が誕生しました。
土地が農業に適さず、歴史を通じて厳しい暮らしを強いられてきた五箇山は江戸期には内陸の流刑地にも利用され、近代から現代に入っていく中でも周囲から隔絶された環境の中で独自の伝統と文化を守ってきました。ノスタルジックな日本の古里風景が広がる五箇山は今では世界的にも名を馳せる村になり、一度は訪れたい場所です。
五箇山への行き方、アクセス
山間に佇む五箇山へは、車でも電車でも東京、大阪、京都など大都市からの便はあまり良くありません。富山、金沢など日本海側からの方が比較的近いですが、各地域からのアクセスについては公式サイトに詳細に記載されているので、ご参照ください。
五箇山のおすすめ観光、見どころ
菅沼集落
五箇山の中心地域に位置する菅沼集落には、茅葺の見事な合掌造り家屋が9軒残っており、周囲の山と森、田畑と合わせて心癒されるふるさと風景を創り出しています。内部を民俗館として公開もしていますので、実際の暮らしぶりにも触れることができます。お食事処やお土産物屋などもあり、集落内で息をつきながら世界遺産の風景をじっくり堪能する事が可能です。
相倉集落
菅沼集落の北西方向に佇むのがもう一つ世界遺産に登録されている相倉(あいのくら)集落です。こちらは約20軒の合掌造り家屋が残されており、少し上った高台からの風景は壮観です(この記事最上部の写真)。民俗資料館やお店、さらに宿泊できる合掌造り家屋も複数あります。
また、巨大な合掌造り建築の原型ともいえる古建築もあり、五箇山の歴史にどっぷりと浸かる事ができます。
夜のライトアップ
五箇山の昼間の風景も壮観ですが、夜のライトアップされた姿も幻想的です。菅沼でも相倉でも一年を通して随所にライトアップされる日がありますので、近くに泊まって夜の姿も楽しむと良いでしょう。特に冬の雪に包まれた集落の姿は目に焼き付けられる事間違いありません。
民謡の宝庫五箇山
五箇山は古来より民謡の宝庫として知られ、日本最古と言われるこきりこ節の故郷であり、今日まで息づいています。歌に加えて竹や木材を利用した楽器、ささら踊りと呼ばれる独特の舞も加えて崇高な芸術世界が展開されるのでタイミングがあえば是非民謡もお楽しみください。