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まさにレストラン列車の先駆車?!海辺を走るレストラン「おれんじ食堂」(九州)

2022 3/07
目次

観光列車おれんじ食堂とは

おれんじ食堂 ⓒ肥薩おれんじ鉄道

≪変わりゆく美しい九州西海岸の景色を眺めながらゆったり、のんびり、スローライフな旅が楽しめる快適空間の演出≫というコンセプトで、2013年3月24日に運行が開始した「おれんじ食堂」。
“食”を通じて沿線の魅力を知ってもらう、をテーマに車内で沿線地域の特産物を使用した料理や飲み物が味わえる列車として人気の列車です。長距離移動の際のサービスや必然性から客車に食堂車が連結されているのではなく、専用車両を用いて、列車そのものをレストランとして料理を提供する、車窓からの景色を眺めながら料理を楽しむ目的のために乗車するという形態は、後の「レストラン列車」の先がけと言われています。
車体塗装は青い東シナ海を連想させるシックなブルーに、金色をイメージしたベージュカラーによってロゴやラインが描かれており、南欧の雰囲気と高級感にあふれたものとなっています。車窓が美しいポイントや沿線の歴史が感じられるスポットでは速度を落とし、乗務員により詳しい解説を聞くことができます。

おれんじ食堂の乗車方法や注意点

おれんじ食堂車(撮影・ユーラシア旅行社)

おれんじ鉄道は九州新幹線の停車駅である〔 川内駅~出水駅~新水俣駅新~八代駅 〕の間を運航しています。
おれんじ列車は土日の週末と一部祝日に定期運航をしており、食事付きプランによって食事内容や乗車区間が異なります。また食事はせず乗車のみもできますが、1号車ダイニングカーへは入れず、2号車リビングカーのみの乗車となります。
このように、各便によって運行区間や食事を提供するレストランが異なりますので予約と乗車の際には注意が必要です。また食事付きプランで乗車された場合は、原則的にその便が予定として走る全区間乗車となります。食事なしで乗車のみで利用する場合には、途中下車が可能です。
食事付きプランでの乗車は、完全予約制となり、希望乗車日の4日前までの予約が必要となります。食事なしで乗車のみの場合は、当日でも2号車の席が空いていれば乗車運賃と座席指定券の購入で乗ることができます。
詳しくは観光列車オレンジ食堂ホームページをご覧ください。
https://www.hs-orange.com/kankou/
ちなみに、食事メニューは1ヵ月ごとに替えられています。

おれんじ食堂の車両編成

おれんじ食堂は2車両でなりたっています。

1号車 ⓒ肥薩おれんじ鉄道

1号車(ダイニング・カー)
1号車「ダイニング・カー」は食事付きプランの乗客だけが利用することができ、ホテルのカフェダイニングをイメージした空間となっています。室内には海側に海岸を向いたカウンター席、山側にテーブル席が配置されている。また通路スペースを確保するため、テーブルは半分の大きさに折り畳み可能となっています。定員は23名。
家族や友人と談笑しながら食事を楽しめるテーブル席のほか、海側にはカウンター席も設けてあり、東シナ海や不知火海の海岸線を車窓から眺めながら、地酒を味わうのもおすすめです。

2号車 ⓒ肥薩おれんじ鉄道

2号車(リビング・カー)
2号車「リビング・カー」は「乗車のみプラン」の乗客が利用し、ホテルのリビングスペースをイメージした空間となっています。室内には海側にテーブル席、山側にカーテンで仕切られた半個室席が配置されています。
熊本県、鹿児島県の民芸品を展示したショーケースもあり、沿線の歴史や伝統に触れることができます。

乗車中のポイント

沿線グルメを楽しむ「駅マルシェ」

停車駅では「駅マルシェ」を開催しています。沿線ならではの特産品はもちろん、知られざる地元グルメにも出会えるかもしれません。食事付きプランで乗車されている場合には、各駅でのお土産やおもてなしが用意されているのも、嬉しいポイント!

沿線の観光地も盛りだくさん

1.薩摩高城駅
東シナ海をのぞむ浜辺まで歩いて行くことができる薩摩高城駅。駅から浜辺までは遊歩道が設けられています。見晴らしのよい高台には木製のベンチがあり、ここから海風を感じながら眺める東シナ海の絶景は、印象に残る思い出になるでしょう。

薩摩高城駅ちかくの景色(撮影:ユーラシア旅行社)

2.リニューアルした阿久根駅と水俣駅
工業デザイナーの水戸岡鋭治氏が手掛け、2014年にリニューアルオープンした阿久根駅と2015年にリニューアルオープンした水俣駅。どちらもおれんじ食堂にも用いられている淡いベージュの外観に、温もりや癒しを感じる駅舎内の装飾は必見!

木のぬくもり感じる阿久根駅舎内も是非みてみたい(撮影:ユーラシア旅行社)

食事付きプランの方でも上記にある途中駅での見どころを見られるように、数分の停車時間が設けられていますが、食事付きプランによって停車時間が異なります。食事付きプランの中でも、上記駅に一番長く停車時間を設けているのは「スペシャルランチプラン」。どのプランにしようか迷われているときは、このような途中駅の停車時間も運行区間とダイヤでチェックして決めるのをお勧めします。

3.乗車中に感じられるおもてなしの心

1号車の子供展望席(撮影:ユーラシア旅行社

乗車中には、客室乗務員による沿線の観光スポットや歴史について車内アナウンスが行われます。
お子様には運転士制服・制帽の着用体験のサービスや運転席の横には子ども展望席も備え付けられており、小さなお子様でのお楽しみいただけます。
また、沿線では「振り鉄」と呼ばれる沿線脇から乗客を歓迎してくれる地元の人々に会えるかもしれません。
乗車の記念としてオリジナル記念乗車証が発行されますので、鉄道好きも、そうではない人にとっても特別な鉄道旅の思い出の品になりますね。

1号車のオリジナル記念乗車証(撮影:ユーラシア旅行社

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