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アンコール遺跡群の巨大寺院!アンコール・トムへ(カンボジア)

2022 4/01
目次

アンコール・トムとは

アンコールトム遺跡(撮影:ユーラシア旅行社)

カンボジアのシェムリアップで9~15世紀に栄えたアンコール王朝。12世紀初頭にアンコール・ワットが造営されてから約半世紀後、クメールの覇者と呼ばれたジャヤヴァルマン七世によって造られた城塞都市がアンコール・トムです。「大きな町」という意味を持つこの場所は、高さ8m、周囲約12kmのラテライト(紅土)の城壁に囲まれた王都でした。

東西南北に4つの門と、王宮に直結する勝利の門があり、観光の際は南大門から入場するのが一般的です。南大門の前には向かって右側に神々の像が、左側には阿修羅の像が並んでいます。ジャヤヴァルマン七世の手腕によりクメールの帝国的支配の枠組みを作り上げた点も特出していて、領土内各地での寺院の建設や、道路門または112ヶ所の宿駅などが整備されたこともあげられます。

アンコール・トムへの行き方、アクセス

日本からアンコール・トムへは、成田空港からスカイアンコール航空がシェムリアップ空港までの直行便を週2便ほど就航させています。またはプノンペンやバンコクで一度乗り継ぎ、6時間30分~7時間ほどで到着できます。空港からは車で15分ほどの場所にあります。
※コロナ禍のため就航状況が変更している場合があります。詳しくは各航空会社へお問い合わせ下さい。

アンコール・トムで訪れたいみどころ5選

バイヨン寺院

巨大な観世音菩薩の四面仏塔(撮影:ユーラシア旅行社)

アンコール・トムのほぼ中央に位置しているバイヨンは、12世紀末に建設された49もの巨大な観世音菩薩の四面仏塔がそびえ立つ神秘的な景観で知られています。また、神々の住む聖域とした古代インドの宇宙観にもとづいたメール山(須弥山)を、象徴化させたものがこの寺院です。東西南北に延びる道路はメール山から世界に向かう道を、城壁はヒマラヤの霊峰を、城壁を取り巻く環濠は大海をそれぞれ表しています。

クメール軍の行進のレリーフ(撮影:ユーラシア旅行社)

第一回廊に彫られた当時の人々の生活や、12世紀にベトナム中南部に栄えたチャンパ王国との戦いなどが描かれたレリーフ、そして第二回廊のテラスにある美しいデバター像など見所が満載です。

バプーオン寺院

ピラミッド式のパブーオン寺院(撮影:ユーラシア旅行社)

「隠し子」という不思議な名前のこの遺跡は、中央祠堂が三層の基壇からなるピラミッド式の寺院です。内戦が多かった11世紀中頃に、ウダヤディティヤバルマン2世が鎮護寺院として建造しました。創建当時は中央に高さ約50mの塔があったと言われますが、その後倒壊し現在はその姿を見ることはできません。

およそ200m続く空中参道(撮影:ユーラシア旅行社)

寺院に続く約200mある空中参道は、アンコール・ワット造営の建築的試作の一つと言われていて、地上と天上を繋ぐ虹の架け橋を意味します。第二基壇の塔門にある「ラーマーヤナ」の美しい浮き彫りの鏡板は必見です。

王宮

女池の淵の彫刻(c)Michael Gunther(CC BY-SA 4.0)

バイヨンから北へ向かう道に沿って、東西600m、南北300mの二重の周壁に囲まれた場所に、スールヤヴァルマン一世以降歴代の王が使用したとされる、かつての王宮跡があります。周壁に付属した東の塔門をくぐると、男池や女池が視界に入ってきます。王宮は木造だったため現存していませんが、王宮に用いられた屋根瓦や陶器の破片は付近に散在しているため現在も見ることができます。また、女池の淵の内側にはデバターやガルーダ、ナーガなどの神々の彫刻も施されているのでお見逃しなく。

ピミアナカス

天上の宮殿、ピミアナカス

王宮の敷地内中央にある、11世紀初頭に建てられたピラミッド型寺院。「天上の宮殿」と呼ばれ正式名称はピミアン・アカーハといいます。地上から仰ぎ見るという視覚的効果を用いるため、この造形が採用されました。当時は王族が儀式を行う場であり、一般の民衆は近づくことも禁止されていたようです。建物の構造はラテライトの基壇を三層に積み上げ、上に小さな祠堂を乗せています。パブーオンと同様に建物最上部に幅1m、2mほどの回廊もありますが、現在は遺跡内への立ち入りは禁止され、外からの見学のみ行うことができます。

象のテラス

象のテラス(撮影:ユーラシア旅行社)

王宮の前に位置し、12世紀末にジャヤヴァルマン7世が王宮を整備する際に最初に造ったこのテラスは、長さが350mもあり閲兵にも使用されました。高さ約4mの壁には躍動感あふれるゾウ使いや、テラスを支えるようなポーズが印象的なライオンとガルーダが一体化した、ガシャシンハの彫刻が見られます。テラス内部には観世音菩薩の化身でもある五つの頭を持つ馬など、保存状態の良い知られざる名彫刻もあるのでぜひ立ち寄ってみて下さい。また、ここから約300m歩くと「ライ王のテラス」も見えてきます。

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