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シルクロードロマン、敦煌莫高窟(中国)

2022 3/07
莫高窟のシンボル九層楼(撮影:ユーラシア旅行社)
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敦煌莫高窟とは

中国甘粛省敦煌にある鳴沙山(ミンシャーシャン)東端の断崖に開削された大規模な石窟。約 1000 年にわたって築か れた約 700 もの石窟は極彩色の壁画と仏像で彩られています。最も早期のものでは、5 世紀前半(北涼期)に制作 され始めたと言われており、元の時代まで途切れなく掘り続けられた石窟は、時代によってその様式・画題が違う ため中国仏教美術史を一気に学べてしまうほどです。1987 年にユネスコの世界文化遺産に登録され、雲崗石窟(山 西省大同市)、龍門石窟(河南省洛陽市)とともに中国三大石窟のひとつに数えられています。

陳列館のレプリカ(ユーラシア旅行社撮影) 

敦煌莫高窟へのアクセス、行き方

甘粛省の西端に位置する敦煌市は、市区の東約 13 ㎞に敦煌空港がありますが、日中間運航便はないので、北京や西安で乗り継ぐ必要があります。国内線の便数が多い西安や蘭州からであればアクセスが便利です(所要時間は北京 から約 3 時間、西安から約 2 時間 15 分、蘭州から 1 時間 40 分)。 また、敦煌市内から莫高窟までは、市街地の東側に位置する絲路怡園ホテルから発着する「敦煌火车站」行きのバス での移動となります(所要時間は約 20 分)。

2021 年 現在、見学は事前予約制です。入場人数制限があるためできるだけ早めに予約をする必要があります。 莫高窟見学は、莫高窟数字展示センターから始まります。莫高窟数字展示センター到着後、言語によってグループ 分けされ、莫高窟に関する映像を 2 本観賞します(合計 40 分)。日本語ガイドによる見学は季節によって見学回数 は異なりますが、1 日に 5 回ほどです。その後、観光専用バスにて莫高窟へ移動します(約 15 分)。莫高窟に到着 すると日本語ガイド同伴で莫高窟を見学できます。(※莫高窟の中はすべて撮影禁止。

断崖に南北 1,6 ㎞続く莫高窟(撮影:ユーラシア旅行社)

莫高窟のおすすめ観光スポット

北大仏殿 

北大仏殿は大雄宝殿とも呼ばれ、砂の壁に造られた朱色の 9 層の楼閣は 43m あり初唐期(618 年~712 年)に造営 されました。大建築に覆われた第 96 窟内には高さ 34.5m、幅 12.5m の大仏「弥勒菩薩像」が安置されています。中 国で5番目に大きい像とされています。東西貿易による敦煌の巨大な財力を示す仏像として山を削り造られました。

第 16 窟・第 17 窟

第 16 窟・第 17 窟は晩唐(848 年~907 年)に開窟が行われ、第 16 窟内部の壁画は多くが西夏時代(1038 年~1271 年)に書き改められました。上の写真の 3 層楼の 1 階部分は第 16 窟の入口です。第 16 窟には 1900 年に敦煌文書 が発見された「蔵経洞」の第 17 窟があります。第 17 窟は中唐から晩唐にかけて生きた高僧・洪䛒(こうべん)の死後その遺骨 を納めるために造営されました。そこには大量の経巻や古文書の文字資料のほか、仏画、刺繍、仏具などがあり、時 代は古いもので 5 世紀初め、新しいもので十世紀のものがあったといいます。

第 45 窟

第 45 窟は盛唐期(712 年~781 年)に造営されました。こぢんまりとした石窟で、莫高窟塑像の最高傑作が並ぶ言われています。中央には釈迦如来が座し、その左には釈尊十大弟子の 1 人阿難(あなん)が腰を軽くひねり、両手を前で重 ねるポーズで、頭から足まで流れるようなふくよかな肉づきの美少年として表現されています(写真右)。作者の人体観察と人体造形は表面にだけでなく、解剖学的にも人体を知り尽くしていることが分かります。

第 45 窟

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