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フランスの旅で絶対食べたい、名物スイーツ(菓子)6選

2022 9/29
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ワインだけじゃない、ボルドーが誇る伝統菓子「カヌレ」

ボルドーの老舗「 CANELÉ BAILLARDRAN」のカヌレ
(撮影:ユーラシア旅行社)

フランス南西部,大西洋に注ぐガロンヌ川がボルドー市街地の横を流れ,その下流にボルドーを代表するワインを生み出す葡萄畑が広がります。このボルドーワイン製造過程で澱を取り除くために卵白が大量に使われ,余った卵黄で作られたのがカヌレという発祥のいわれがあります。発祥の地の名前を冠して正式名称は「カヌレ・ド・ボルドー」。

小さな王冠のような形,ほどよいカリッとした外側に,噛むとなかはしっとりとし,ラム酒の香りが口内に広がります。お店によっては異なる焦げ色をしたカヌレを並べられていたり。これはわざと焼き具合を変え,外側のカリカリ感に変化を与えているのです。ワインが造られ,カヌレが生まれました。ワインで有名なボルドーを訪れたら,ワインと兄弟ともいえるカヌレも味わっていきたいです。

フレンチバスクの王室献上品「メゾン・アダムの元祖マカロン」

メゾン・アダムのマカロン(撮影:ユーラシア旅行社)

フランス南西部,スペインの国境まで僅か10kmに位置し,中世から漁港として栄えたサン・ジャン・ド・リュズ。おおむね1時間もあれば中心地を見てまわれるこじんまりした街だがフレンチバスクならではのバスクカラーの木造建築や中世バスク様式で外観からは想像できない美しい内装をした教会、手製エスパドリーユのお店など,見どころがあり,多くの観光客が訪れます。

この小さな町の教会で、1660年フランス王ルイ14世(太陽王)とマリー・テレーズ(スペイン王フェリペ4世の娘)との結婚式が挙げられました。その際に、町のお菓子屋「メゾン・アダム」がマカロンを献上。マカロンと聞くと,カラフルな着色をした軽い触感の円盤型をした焼き菓子を合わせた間にクリームが入っている“マカロン・パリジャン”が日本で一般的に知られ、イメージされます。しかし、もともとマカロンとは、アーモンド粉と砂糖、卵白をベースとした素朴な焼き菓子のことで、微妙な作り方などの違いはあれど、素朴な焼き菓子としてのマカロンはフランス各地で作られました。華やかな貴族のイメージをした“マカロン・パリジャン”に対し,素朴なマカロンのことを“元祖マカロン”と呼んだりします。元祖マカロンの多くは、クッキーのように全体がサクサクした焼き上がりであることが多いです。しかし“元祖マカロン”のひとつにあたるメゾン・アダムのマカロンは、絶妙な焼き加減でサクサクの食感でいて、中はしっとり!王室にも献上され、現代まで多くの人に愛され、人気を維持し続ける、一味違う元祖マカロンの老舗メゾン・アダムのマカロンは美食のバスクで絶対食べていきたい一品です。

バスク発祥品がスイーツに?「ベレー・バスク」

ビアリッツ「MIREMONT」のベレーバスク
(撮影:ユーラシア旅行社)
ビアリッツ「HENRIET」のベレーバスク
(撮影:ユーラシア旅行社)

バスク地方発祥のベレー帽。その形を模したスイーツがフレンチバスクの保養地ビアリッツのカフェやパティスリーで味わうことができます。ドーム型のチョコムースやチョコクリームなどの土台にチョコレートコーティングやチョコスプレーがまぶされています。チョコレート×チョコレートで、甘いもの好きにはたまらない一品ですが、シンプルであるゆえに、お店による甘さ加減やひと手間で味の違いが生じるので、いろいろなお店で試してみて自分好みのベレー・バスクと出会いたい逸品です。

セザンヌの故郷で味わう「カリソン」

エクサンプロヴァンス発祥のカリソン(撮影:ユーラシア旅行社)

フランス南東部,プロバンス地方の中心地ではあるものの、温泉の噴水やいつも多くの人が集っているカフェ、近辺の農家が持ち寄った太陽の恵みを浴びて綺麗な色をした野菜や果物などが並ぶ市場など、のんびりした空気が漂うエクサン・プロヴァンス。印象派の画家ポール・セザンヌの故郷でもあり、セザンヌも通った1409年創立の大学やカフェがあります。12世紀末からプロヴァンス伯領になり、15世紀プロヴァンス王国時代のルネ王に嫁いだ王妃へ、この街でつくられたカリソンが献上されたという歴史があります。

アーモンド粉とフルーツピール、砂糖、卵白を混ぜつくられた木の葉型のマジパン表面には、つやつやした白い糖衣がコーティングされ、上品さを醸しています。貴婦人のような優美な外見とともにアーモンドとフルーツが材料に使われ栄養価が高いことも愛され続ける銘菓になった由縁でしょう。

バラ色の街トゥールーズで見つけた「スミレ菓子」

バラ色の街でスミレの花を(撮影:ユーラシア旅行社)

フランス南西部、オートガロンヌ県都で、赤色レンガを用いて造られた建物が密集するトゥールーズの別名は「バラ色の街」。そのような赤みを帯びた旧市街の小さなお菓子屋さんのショーウィンドウを飾っていたのはスミレ色でした。昔、トゥールーズ近辺にはスミレの群生地があったことから、花びらを砂糖でコーティングしたスミレの砂糖菓子が生まれました。高級感がただよい、可愛らしいスミレ菓子は、日本ではなかなか見かけないので、贈り物にも喜ばれそうですね。

自然豊かな南西フランスならでは「クルミ菓子」

クルミのケーキ(撮影:ユーラシア旅行社)

フランス国土の大部分は起伏がなく平坦な土地が広がる農業国。そのような起伏が少ないフランスにおいて、南西フランスは小高い丘・小山が多く、その自然の恵みから郷土菓子が生まれました。そのひとつがクルミのクッキーやクルミのケーキです。生地にぎっしりとクルミが入ったケーキをアングレーズソースに浸して提供してもらえるカフェで味わっていくもよし。薄焼きのクルミのケーキやクッキーはお土産用だと真空パックに入れられ、賞味期限も長いので買ってかえり、自宅で南西フランスの旅の思い出とともに味わうのもよし。

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