ケルトとは
アルプス以北のヨーロッパで暮らしていたインド・ヨーロッパ語族の人々をケルト(古代ローマで未知の人という意味)と称しています。ケルトの人々が信仰していた自然崇拝の多神教は、5世紀頃に入ってきたキリスト教と融合し、ケルト系キリスト教となりました。アイルランドは12世紀まで他国からの侵略がなかった為、他の地域に比べ、ケルト文化が色濃く残されています。
アイルランドとは
グレートブリテン島の西隣に位置する島で 総面積84,500㎢(北海道とほぼ同じ)の島です。
北東部はイギリスのグレートブリテンおよび北アイルランド連合王国、その他の地域はアイルランド共和国と、2つの国に分かれています。島のあちこちに神話や伝説が残り、妖精の痕跡(妖精に注意の看板や妖精の家等)を見ることができるとても不思議な国です。
アイルランドへのアクセス、行き方
空路にて、ロンドン、アムステルダム、パリ、ヘルシンキ、フランクフルトなどヨーロッパ主要都市から乗り継いで首都ダブリンへ入ります。その他、中近東からの乗り継ぎ便もございます。
北アイルランドの首府ベルファストへはアムステルダムやロンドンから乗り継いで入ることができます。
アイルランドで見るべきケルト文化4選
タラの丘と古代遺跡ニューグレンジ
ダブリンから車で約40分のタラの丘はケルトの人々にとって宗教・政治上重要な場所でした。3年に一度、王の中の王(ハイ・キング)を選ぶ為にここに集いました。今でもアイルランド人の心の拠り所となっている場所です。
また、エジプトのピラミッドより古い紀元前3200年頃にケルト以前の民族によって作られた遺跡ニューグレンジも必見です。ダブリンからこの2カ所を訪れる日帰り現地ツアーに参加されるのが便利です。
ケルズの書
ケルズの書は、アイルランド最古の大学トリニティー・カレッジ(ダブリン)の旧図書館にて展示されています。ケルト文化の影響をうけた飾り文字で綴られた聖書(9世紀の写本)で、世界で最も美しい本と言われています。
ケルト十字
ケルト十字とは、十字架の交差する部分に円が組み合わさった形状のもので、ケルト模様の装飾がされています。アイルランド各地の修道院で見ることができます。
ダブリン近郊では、車で約30分のモナスターボイス修道院跡や、車で約1時間半のグレンダーロッホの教会群等が有名です。
イニシュモア島
アイルランド西部の都市ゴールウェイよりフェリーでおよそ40分~1時間、アラン諸島の島のひとつイニシュモア島(大きな島の意味)は古代ローマ人やイギリス人が攻めて来なかった為、ゲール語(ケルトの古語)をはじめケルト文化が色濃く残されており、その独特な雰囲気のためか、まるで異世界に迷い込んだかのような気分になる不思議な島です。
島を巡っていると、一般家庭のお庭には小さいおもちゃのような家が置かれていいるのをよく目にします。こちらは妖精のための家で、本物の家のミニチュアのような形で丁寧に作られています。
島の南側には高さ約100メートルの断崖絶壁があり、崖の上には海を見下ろす三重の砦のような形をした古代遺跡、ドゥーン・エンガスがあります。だれが、いつ、何のために造ったのか、詳細は今も謎に包まれています。
アイルランドで訪れたいお勧めスポット
カイルモア修道院
一服の絵のような佇まいが印象的なカイルモア修道院。もともとは、湖畔の風景を愛した妻の為にイギリスの富豪が建てた館でしたが、その後売却され、第一次世界大戦の際ベルギーから避難してきた修道女達を住まわせて以来、ベネディクト会の修道院となりました。現在も修道女が暮らすこの修道院は一般公開されており、建物内部の美しい部屋や、ヴィクトリア朝風の庭園等沢山の見どころにあふれています。ゴールウェイからの日帰り観光ツアーや、ダブリン・ゴールウェイ間を運行する観光バスツアーでの訪問が便利でお勧めです。
モハーの断崖
アイルランド随一の絶景、モハーの断崖。高さ200mの崖が約8kmに渡って続く風景に圧倒されます。切り立った崖に柵は無く、打ち寄せる波の音が響く強風の日には思わず足がすくみます。モハーの崖とはアイルランド語で”破滅の崖”という意味ですが、それも納得の迫力です。映画のロケ地としてもよく登場する景勝地であり、天気が良い日にはアラン諸島をのぞむことができます。
ジャイアンツ・コーズウェイ
北アイルランドのベルファストから車で約1時間の海岸線に現れる奇岩群、ジャイアンツ・コーズウェイ。巨人の土手道と言われ、巨人が恋人に会うためにつくったというロマンチックな伝説が残されています。
ダブリンから日帰り観光ツアーもあり、アクセスしやすい観光スポットです。ダブリンからの日帰り観光ツアーには、海外ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のロケ地として知られるブナ並木道ダークヘッジズを訪れるものもあり、ドラマファンの方にもお勧めです。