オクトーバーフェストとは
ミュンヘンで9月中旬から10月上旬にかけて開催される世界最大のビールの祭典がオクトーバーフェストです。最近は日本でも開催が増えているので、おなじみの名前になりつつあります。
その歴史を辿ると、1810年、当時の王太子ルートヴィヒと妃テレーザの結婚式を記念して、ミュンヘン市内の緑地で大きな競馬の大会が開かれ、市民も結婚を祝ったイベントがオクトーバーフェストの起源です。イベントが好評であった為、翌年以降も同じ場所で継続され、収穫の時期のお祭り、オクトーバーフェスト(10月の祭りの意)として定着していきます。開催を重ねる毎に出展も増え、19世紀後半にはビール会社も登場して徐々に今見られるオクトーバーフェストの形に近づいていきます。
20世紀前半は二つの大戦や大恐慌などで順調な開催は出来ませんでしたが、戦後平和が訪れると、オクトーバーフェストもかつての姿を取り戻し、さらにパワーアップしていきます。最大1万人規模を収容できるビール醸造会社の巨大テントが次から次へと登場し、さらに遊園地や屋台も並び、午前から深夜、老若男女が楽しめるイベントに成長します。来場者もミュンヘン市民のみならず、日本も含めて海外からの見物客も呼び込むようになり、毎年600万人前後(ビール消費量は700万リットル!)の人が訪れる世界最大級のお祭りの一つと言っても過言ではありません。
日本では2003年、横浜の赤レンガ倉庫での横浜オクトーバーフェストをきっかけに列島全体に広がり、秋の風物詩の一つとして定着しつつあるのではないでしょうか。あまりに好評なので春や初夏に開催されるケースも出てきています。
ミュンヘンへの行き方、アクセス
ミュンヘンには、ルフトハンザドイツ航空、全日空が直行便を運航している他、どのヨーロッパ主要都市からも便があります。また、鉄道でも周囲の都市との連絡がスムーズです。
オクトーバーフェストの会場はミュンヘン中央駅からも徒歩圏で、近くに地下鉄駅もある為、アクセスは比較的容易です。
オクトーバーフェスの参加方法、楽しみ方
座席確保方法
1万人近い人が陽気に飲むテント内に入ると、まずその迫力に圧倒されます。日本と同じで平日昼間は比較的空いていて、土日が混んでいる傾向があります。座席は普通のレストランと一緒で空いた所に入っていく形式になります。人数が多い場合は予約も可能ですので、お勧めします。
会場では特に地元の女性は上の写真のようなエプロンドレス、男性は半ズボンという伝統的衣装を着ている人も少なくなく、お祭りの雰囲気を盛り上げてくれています。
注文方法
そう遠くない内にタブレットが普及するかもしれませんが、今の所は店員に声をかけて注文する伝統的な方式です。そして注目はビールの注文です。基本的に1リットルの巨大なジョッキしかありません。(ソフトドリンク類は別途)ちびちび飲んでいると一向に減らず、途中からぬるくなってしまいますので、頑張って早めに飲みましょう。
ミュンヘンの有名ビール醸造所は、上記6か所。ミュンヘン定番と名高いのはアウグスティーナーですが、おすすめは飲み口がすっきりしたホーフブロイ。ミュンヘン名物プレッツェルと一緒にお試しあれ!
- アウグスティーナー
- ホーフブロイ
- レーヴェンブロイ
- シュパーテン
- パウラナー
- ハッカープショール
食べ物は白ソーセージを始め、バイエルン地方の名物からドイツ全体の名物料理まで幅広く揃っています。ビールと一緒においしくいただきましょう。
テントだけでなく、屋外の席もありますので、天候が良い時はこちらもお勧めです。
オクトーバーフェストで提供されるビールは、同じメーカーで市販されているビールより度数が高めに作られています!普段と同じペースや量で飲まないように&飲みすぎには注意です。
遊園地や屋台巡り
巨大なビールテントと並んで遊園地セクションも登場します。観覧車、ジェットコースターからお化け屋敷まで一通りのものは揃っています。入園料はないので、雰囲気を楽しむ為だけに散策してみるのも良いかもしれません。
また、出店もたくさん並んでいます。本場オクトーバーフェストのジョッキは持ち帰るのが少々大変ですが、人気のお土産の一つです。
開幕パレード
毎年オクトーバーフェストの開幕は、音楽隊やビールの馬車による市内からのパレードで幕を開きます。うまく日を合わせ、時間を取る事ができそうでしたら、こちらもお勧めです。但し混雑しておりますので、観賞場所の確保や軽犯罪には注意する必要があります。