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イエスと聖書ゆかりの聖地ガリラヤ湖(イスラエル)

2022 6/28
目次

ガリラヤ湖とは

ガリラヤ湖(撮影:ユーラシア旅行社)

イスラエル北東部、ヨルダン地溝帯の海抜マイナス213mに位置するガリラヤ湖(別名ティベリアス湖)は、イエス・キリストの布教活動の中心地として知られています。パンと魚の奇跡や湖面の上を歩く、嵐を鎮めるなど、新約聖書に示されているイエス・キリストの数々の奇跡の舞台となりました。また、それを伝えていく教会が湖のそばに建ち並び、一つ一つ聖書と照らし合わせながら訪れることができます。

ガリラヤ湖の大きさは南北に21km、東西に13km、最大深度は43m、周囲は53kmあります。琵琶湖の約4分の1の大きさです。湖の形が竪琴に似ているため、ヘブライ語のキノール(竪琴)に由来し、現地ではキネレットと呼ばれています。イスラエル最大の淡水湖で、国の主な給水源です。

ガリラヤ湖への行き方、アクセス

イスラエルの玄関口、テルアビブのベングリオン国際空港からガリラヤ湖までの距離は約155km。ガリラヤ湖の観光の拠点、湖の西側に位置するティベリアまでは、路線バスまたは車で約2時間半が目安です。

ガリラヤ湖の見どころ5選

山上の垂訓教会

山上の垂訓教会(撮影:ユーラシア旅行社)

ガリラヤ湖の北に位置する祝福の丘と呼ばれる高さ125mの丘の上に建てられた教会です。イエスが「心の貧しい者は幸いである…」から始まる8つの祝福の言葉を説いた場所です。1937年に建てられた八角形の教会堂は8つの祝福を意味しています。教会からはガリラヤ湖のパノラマ、下に美しい庭園を望むことができます。

パンと魚の奇跡の教会

パンと魚のモザイク(撮影:ユーラシア旅行社)

イエスが、イエスの教えを聞きに来た5000人の群衆の空腹を5つのパンと2匹の魚で満たしたという奇跡を起こした場所です。その奇跡を記念して4世紀にビザンチン教会が建てられました。

現在の教会は1982年に再建されたもの。床には5世紀のビザンチン時代のモザイク画が残っています。なかでも祭壇中央の床にあるパンと魚のモザイク画が有名です。他にもガリラヤ地方の動植物やイワダヌキ(ハイラックス)と水鳥など可愛らしいモザイク画がありますので、ぜひご覧になってみてください。

ペテロ首位権の教会

ガリラヤ湖越しに見つめるペテロ首位権の教会(撮影:ユーラシア旅行社)

イエスと漁師のペテロが出会った場所であり、イエス復活後、ペテロと再会をした場所です。イエスはエルサレムで十字架にかけられた後、復活し、初めてペテロと会ったガリラヤ湖畔へ戻ってきて、再び弟子たちと食事をとり、昇天したといわれています。現在は1933年に建てられた教会がガリラヤ湖畔にひっそりと建っています。

ペテロ首位権の教会(撮影:ユーラシア旅行社)

教会内の祭壇前には復活したイエスが弟子たちと食事をした際の食卓となった岩(メンザ・クリスティー)があります。ここでイエスがペテロに「私の羊達を飼いなさい」と天国の鍵を渡し、ペテロを後継者として指名した為、首位權の教会と名付けられました。庭にはイエスとペテロの銅像もありますので、場面を想像しながらご覧になってみて下さい。また、教会の横からはガリラヤ湖へ行くことができ、美しいガリラヤ湖を一望できます。

カペナウム

カペナウム遺跡のシナゴーグ跡(撮影:ユーラシア旅行社)

イエスがガリラヤ湖畔で宣教していた時に、その拠点としていた町がカペナウムです。イエスの時代、ここはヘロデ王の2人の息子ヘロデ・フィリポとヘロデ・アンティパスの領土の境に位置し、交通の要衝として栄えていました。

カペナウム遺跡敷地内にはペテロの姑の家跡やシナゴーグ跡が残っています。このシナゴーグは、5世紀頃カペナウムの全盛期に造られました。シナゴーグは2階建てで、祈りの場と供にコミュニケーションセンターの様な役割も果たしていました。イエスが説教をしたとされるシナゴーグはその基礎の下に埋められていると考えられています。

イエスの舟、ガリラヤボート

ガリラヤボート(撮影:ユーラシア旅行社)

1986年、水位が下がったガリラヤ湖の湖岸から古代の舟が発見されました。炭素測定で紀元前50年頃のものと判明し、同時代を生きたイエスに因んで”イエスの舟”とも呼ばれています。実際にイエスが乗っていたという史実はもちろん見つかっていませんが、イエスと同時代の舟である事に間違いはなく、貴重な展示です。ガリラヤ湖の西岸に佇むイーガル・アロンセンターで見学する事ができます。

【名物】セント・ピーターズ・フィッシュ(聖ペテロの魚)

セント・ピーターズ・フィッシュ(撮影:ユーラシア旅行社)

セント・ピーターズ・フィッシュは、ガラリヤ湖に生息する淡水魚でガリラヤ湖の名物です。料理方法は揚げるのが一般的。からっと揚げた魚に、塩とレモンで食べるのが通常です。あっさりした白身魚ですが、かなり肉厚です。身がふわふわしていて、口の中でほろほろと崩れます。

名前の由来は、イエスの一行がカペナウムへ来たとき、宮の集金人が弟子のペテロに納入金の集金に来て、ペテロが役人と税金で揉めていた所に、イエスが魚を釣らせたところ、銀貨を一枚銜えた魚が釣れました。そしてその銀貨で税金を納めたという話からきています。ガリラヤ湖に来たらぜひ食べていただきたい一品です。お醤油とお箸があると、より食べやすいかもしれません。

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