ジョージア軍用道路とは
古来からヨーロッパと西アジアを結ぶ陸路の交易路として、多くの商人が行き交っていた街道を、1799年に帝政ロシアが中近東へ進出する軍事目的で整備したことで「軍用道路」と呼ばれるようになりました。
軍用道路という名称から物々しいイメージが湧いてしまいますが、ジョージアの首都トビリシからロシアとの国境手前のカズベキ村までをドライブすれば、車窓から見る景色は、絶景の連続!
ジョージア軍用道路のおすすめ観光6選
ジュヴァリ教会(ムツヘタ)
1994年に世界遺産登録された「ムツヘタの歴史的建造物群」のひとつで、6世紀建造の教会です。4世紀、ジョージアにキリスト教を伝道した聖女ニノがブドウの木で作った十字架を立てた丘に、十字架の形をした教会が建てられました。ジュヴァリとは「十字架」という意味。
スヴェティツホヴェリ教会(ムツヘタ)
1994年に世界遺産登録された「ムツヘタの歴史的建造物群」のひとつで、聖女ニノによってジョージアで初めて建てられた教会です。キリストが磔刑に処された際に身に着けていた衣服の一部を持ち帰ったムツヘタ出身者が、妹の亡骸と共に衣服の一部を埋葬した場所から生えてきた杉の木で教会の基礎を造る7本の柱を造りました。そのうちの1本から流れ出た液体は病を癒す効果があったのでスヴェティツホヴェリ=「命を与える柱」と命名されました。
アナヌリ教会
17世紀、軍事的に重要な拠点であったため、丘の上に造られた要塞の内側に建てられた教会です。頑強な要塞の壁と門をくぐると2つの教会が見えてきます。内部には18世紀の火事で影響を受けつつも残るフレスコ画や外壁の浮彫彫刻を見ることができます。教会の眼下には、青い湖面をたたえたジンバリ貯水池が広がっています。
十字架峠
軍用道路の最高地点2395mには、その標高を表す碑が立っていますので、記念撮影に停まってみましょう。
ロシア-ジョージア友好記念碑
ロシアージョージア友好記念碑がある場所は、展望台になっています。天気が良い日には、ここから眺める大コーカサスの美しい眺望を見ることができます。
ツミンダ・サメバ教会とカズベキ山
軍用道路で奥地まで行くべき理由は、カズベキ山とツミンダ・サメバ教会に尽きるといっても過言ではない絶景がここにはあります。14世紀に建立されたツミンダ・サメバ教会と標高5000m級の山が連なる大コーカサス山脈を背景にした光景は、神々しさを感じさせられます。大コーカサス山脈の最高峰ではないにも関わらず、ここからの眺めで象徴的な存在感を見せるカズベキ山(標高5047m)は、ツミンダ・サメバ教会から眺めたり、教会の背景にした姿を是非拝みたい。