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太陽神ラーが守護する、奇跡の世界遺産アブシンベル神殿(エジプト)

2021 4/01
目次

アブシンベル神殿とは

アブシンベル大神殿(撮影:ユーラシア旅行社)

エジプト新王国時代第19王朝の英雄ラメセス2世によって建設された巨大な岩窟神殿であるアブシンベル神殿。エジプトの最南端、スーダンとの国境近くにあります。ラメセス2世はその長い治世の中で数多の戦争に勝利し、アブシンベル神殿以外にもカルナック神殿など巨大建築を後世に残した偉大なファラオです。アブシンベル神殿も現在の小アジアにあった強大国ヒッタイトに勝利したカディシュの戦い(紀元前1286年)の記念に建造されたという説もあります。
また、アブシンベル神殿は世界的な文化財保護を目的としたユネスコの世界遺産制度のきかっけとなった遺跡でもあります。

アブシンベル神殿への行き方

アブシンベル神殿へ行く場合、最寄りの空港はアブシンベル空港です。日本からの直行便はないため、エジプト国内での乗り換えが必要です。エジプトの玄関口カイロまで約13時間30分、カイロからアスワンを経由しアブシンベル空港へは、約4時間で到着します。

アブシンベル神殿の必見ポイント

美しく残る大神殿内部のレリーフ(撮影:ユーラシア旅行社)

一般的にアブシンベル神殿はラメセス2世を祀った「大神殿」とその愛妃ネフェルタリのために建造された「小神殿」の総称。紀元前1250年頃に建設されたアブシンベル神殿は19世紀前半にスイス人研究家ブルクハルトに発見され、その後イタリア人探検家のベルツォー二に発掘されるまで3000年近く砂に埋っていました。そのため、ダイナミックな外観のみならず、内部のレリーフも保存状態がよく残っています。

アブシンベル大神殿

圧巻のアブシンベル大神殿外観(撮影:ユーラシア旅行社)

高さ約22mの巨大なラメセス2世像4体が大神殿の入り口を固めています。その光景はファラオの中のファラオとも呼ばれる王の威厳を示す、まさに壮大なもの。4体の像はそれぞれ異なった年齢のラメセス2世を表していると考えられています。

アブシンベル大神殿内部(撮影:ユーラシア旅行社)

内部に入ると「列柱室」と呼ばれる左右四体ずつのファラオの像があり、更に壁面や天井にはレリーフが刻まれています。ラメセス2世が奇跡的な勝利を導いたヒッタイトとのカディシュの戦いや、ラー・ホルアクティ神やアメン・ラー神に捧げ物をするラメセス神が描かれています。

カディシュの戦いのレリーフ(撮影:ユーラシア旅行社)

朝日の奇跡と至聖所

大神殿の至聖所(撮影:ユーラシア旅行社)

大神殿の一番奥には最も神聖な場所である「至聖所」があります。至聖所には太陽神ラー・ホルアクティ、神聖化されたラメセス2世、首都テーベの守護神アメン・ラーこの至聖所は2月22日と10月22日の年に2回だけ、朝日が差し込むように設計されています。「朝日の奇跡」と呼ばれるこの現象は一説では王の誕生日と即位日を示すとも考えられています。商業と冥界を司るプタハ神が祀られています。 

アブシンベル小神殿

アブシンベル小神殿(撮影:ユーラシア旅行社)

王妃ネフェルタリのために建造されたと伝えられるアブシンベル小神殿は大神殿の直ぐそばにあります。その正面入口には、2体のネフェルタリと4体のラメセス2世の立像が交互に並んでいます。内部では愛と美を司るハトホル神に捧げられたレリーフなどを見ることができます。ラメセス2世は90年以上の人生で数多くの正妻、側室を娶りましたが、ネフェルタリ王妃は最も愛された一人だったのかもしれません。

音と光のショー

夜の人気イベント!音と光のショー(撮影:ユーラシア旅行社)

アブシンベル神殿の周辺で一泊できるなら、必ず訪れたいのが音と光のショーです。エジプトの音楽とライトアップを駆使したショーは一見の価値があり、アブシンベル神殿と星空を背景に幻想的な時間を過ごすことができます。

世界遺産のきっかけ?アブシンベル神殿の危機

ナセル湖クルーズからの眺め(撮影:ユーラシア旅行社)

悠久の歴史を超え、今に残るアブシンベル神殿ですが、過去には水没する危機もありました。1970年、人口増加による電力不足に陥っていたエジプトは、ナイル河の上流にアスワンハイダム建築を計画。このダムによりアブシンベル神殿を含む遺跡が水没する危機に見舞われたのです。ユネスコを中心に世界中から寄付が寄せられ、アブシンベル神殿の移築が決まり、神殿は1036個ものブロックに切断され、もともとあった場所から60メートル上に移転されました。
この出来事によって文化財保護の重要性が世界中の人々に強く印象付けられ、世界遺産制定の大きなきっかけとなりました。
ナセル湖クルーズでは、大神殿と小神殿の両方を船上から望め、また、水没を免れたヌビアの遺跡群を巡ることができます。

アスワンハイダム(撮影:ユーラシア旅行社)

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